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2009年05月 の通信

2009年05月06日

患者を苦しめる差額ベッド代の解消を

 全国骨髄バンク推進連絡協議会は、3月16日に、舛添厚生労働大臣に対して「骨髄バンクを介した『特別療養環境室(差額ベッド)利用により発生する費用』について」と題する要望書を提出しました。
 骨髄バンクのドナーが骨髄提供のために入院した際に、採取病院によっては差額ベッド代が発生し、患者負担となっています。金額は様々ですが、中には4日間の入院で数十万円の請求をしている病院もあることが、全国協議会が運営する「佐藤きち子基金」(注:経済的に困窮している骨髄移植患者への資金給付制度)への給付申請でわかっています。病院名は伏せますが、私も以前、東京の会の会員だったドナーが、ジャグジーまである最上階の高級ホテルのような部屋に入っていたのを見てびっくりした経験があります。
 骨髄移植推進財団によると、差額ベッド代がかかる病室にドナーを入院させるのは「健康なドナーへの感染症等への配慮を考えての措置」とのことですが、医療上の必要による場合は差額ベッド代を請求できないという原則があります。中にはドナーが個室等を希望するケースもあるのかも知れませんが、そもそもドナーは入院の際に部屋の希望は聞かれていないのが実態だと思われます。私は提供の際コーディネーターに大部屋を要望し、実現しましたが、差額ベッド代が患者負担になることをドナーが知っていれば、聞かれたら私のように大部屋を希望する人が多いのではないでしょうか。
 また、患者はドナーの採取病院は知らされませんし、差額ベッド代がかかるかどうかも事前にはわかりません。骨髄移植を終えてほっとした頃に、いきなり高額な費用を請求されて途方に暮れてしまうのです。背景には病院の経営事情があるものと思われますが、逆にドナーを個室等に入れても差額ベッド代を請求しない病院もあるようです。患者間の公平性を確保するためにもきちんとしたルールを確立する必要があります。
 全国協議会が提出した要望書は、①ドナー入院時にドナーからの利用要望があった場合以外は差額ベッド代を請求しないよう病院を指導すること、②差額ベッド代を徴集しなければ採取できないという病院については、金額と病院名を患者とドナーに事前に情報提供し、納得の上で選択できるようにすること、③差額ベッド代がなければ採取病院を引き受けられないという事情があるなら、骨髄バンク事業の公平性、公共性確保のため必要な対策を講じること、を国に求めています。
 全国協議会の動きを受けたものかどうかはわかりませんが、財団はこの4月から、生活保護受給世帯に対してドナー入院時の差額ベッド代を財団が一定負担すると発表しました。これは条件に合致する患者にとっては朗報と言えますが、根本的な解決にはなっていません。そもそも高額な差額ベッド代が患者に請求されることが問題なのであって、その費用を善意の寄付から成り立っている「佐藤きち子基金」や財団が肩代わりするのも本来おかしな話です。
 東京の会としても、要望書に対する厚生労働省の対応に注目するとともに、全国協議会とも連携しながら、この問題に取り組んでいきたいと思います。 (二見茂男)

バイシクルライド東京2009に参加

 4月19日、バイシクルライド東京2009が晴天のなか開催されました。今年も、1200名を超える自転車乗りが新緑の東京、赤坂プルデンシャルタワーがスタート・ゴールの全長約20㎞を駆け抜けました。このイベントは、難病の子供たちの夢をかなえる、メイク・ア・ウィッシュ・オブ・ジャパンのチャリティーイベントとして、特別協賛のプルデンシャル生命保険(株)より、参加費の半額が当団体に寄付される、「健康、環境、ボランティア」をコンセプトにした、とても楽しい自転車イベントです。
 このイベントで、東京の会をはじめとする骨髄バンクのボランティアが、参加者の皆さまの安全確保のため沿道で旗を手にし、さらに元患者と家族、ドナー、ボランティアの混成による骨髄バンクチームが、自転車で走りました。
 また、プルデンシャル生命保険(株)より、ボランティアを含む参加者総数に対しては500円を、プルデンシャル生命社員の方の参加総数には1万円を掛けた合計額を、全国協議会の「白血病患者支援基金」にご寄付いただきました。
 大きな事故もなく天気にも恵まれ、たくさんの心優しい人たちと交流ができて、素晴らしい日曜日となりました。また来年も、皆さまの笑顔に出会えることを楽しみにしております。 (大橋一三)

◆楽しかったバイシクルライドの後…筋肉痛が◆
 今年のバイシクルライドは今までに無いほど好天気に恵まれたそうです。2年前は主人と息子を見送り、帰ってくるのをずっと待っているつらさを感じました。昨年は家族3人で参加してとても快適なことがわかりましたので、今年は大喜びで参加させていただきました。東京の会の皆様や神戸、福島の骨髄バンクを応援してくださる方々とにぎやかに楽しい時を共有することができました。行きはヨイヨイ、ところがどっこい後半の晴海大橋の上りではつい弱音を吐いてしまいました。みんな速い!また息子にバカにされてしまう。少し鍛えてきたつもりだったけど・・・・・体が・・・・。
 息子が6歳の時に白血病を発病し、骨髄移植が必要だったのに残念ながらマッチする骨髄が見つからず、あせり、もがいたこと、さい帯血移植をしたことを昨日のように思い出します。しかし移植を受け6年たち現在13歳、元気で中学2年生になりました。陸上部に入り、学校生活も遊んでいる時も楽しんでいる姿を見ていると、時々涙が出るほど感激することがあります。最近は反抗期プラス思春期らしく、無愛想でかわいくないこともありますが、それも元気なればこそだと思います。病気と闘い打ち勝ったことも素晴らしいことですが、いつも励まし応援してくださった方々には、今でも感謝の気持ちでいっぱいです。
 ちょうど一年前、私にドナー候補としてのお知らせがあったのですが、残念ながら骨髄提供にはいたりませんでした。もっとよくマッチするドナーさんがいらして移植の結果が良かったことを願いつつ、現在病気と闘っている方々のために、私も微力ではありますが協力していけたらと考えています。そして来年もまた元気でバイシクルライドに参加できるよう体力をつけたいと思っています。 (名川久美子)

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スタート直前の親子3人

◆自転車で東京の風景を満喫◆
 昨今の健康志向とエコ意識の高まりから、中高年の間で一種のブームになっているサイクリングとスポーツ自転車。かく言う私も一年前にスポーツ自転車を購入して、休みの日、家の近所の荒川河川敷を走っていると、ロードバイク(ドロップハンドルを装備したスポーツ自転車)にブチ抜かれ、年がいもなく闘争心がムラムラとわいてきて一念発起。諭吉さん何十枚かをはたいてロードバイクを購入したものの、ママチャリで時速30キロオーバーで疾走するスーパー中年にブチ抜かれ「やはり自転車はエンジン(乗り手)が重要なんだな」と実感する日々。
 そんな私に今年で7回目を迎えるバイシクルライドへのお誘いが。このイベントは東京のど真ん中を自転車で走りながら、全国協議会の白血病患者支援基金に寄付もいただけるという、私にとってはまさに趣味と実益を兼ねるイベントです。
 そんなわけで、東京の会をはじめとして神戸、福島からの総勢8名の骨髄バンクチームの出発です。国会議事堂、首相官邸などまさに日本の中枢から、箱根駅伝のスタート地になる大手町を通過し、さらに臨海地域をひた走り、東京の会の裁判が行われている東京地裁前を通るなど、数十分の間に目まぐるしく変わる風景を見ながら、東京というのはこんなにも短い距離の間にいろいろな表情を見せてくれることにあらためて驚きました。むしろ自転車に乗っているからこそ見えてくる景色なのかもしれません。
 そんな感慨に浸っているうちにも刻一刻と閉会式の時間が迫ってきます。記念撮影、ランチタイムと休憩に休憩を重ねてきた我々は「実はビリなんじゃないか」と思いつつ疾走。何とか閉会式の直前にゴールすることができました。
 皆さんご苦労様でした。そして大会を裏から支えたボランティアの皆さん本当にご苦労様でした。 (和泉屋浩)

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石川島公園にて(中央が筆者)

◆バイシクルライド2009今年もお手伝いしました!◆
 自転車に乗った笑顔が、次々と手を振って「お疲れ様です〜!」「ありがとうございま〜す!」とさらに微笑みながら私の前を通り過ぎていきます。ヘルメットを被った小さなお姉さんは弟の走りを気にして後ろを振り返りながらペダルをこぎます。バッチリ決めたコスチューム姿のスポーツ自転車の後ろから、子供の席もくっ付けたママチャリが同じように飛ばして行きます。車椅子自転車も笑顔で通過しました。ネクタイ・スーツ姿なのにヘルメットを被り疾走して来るグループもすっ飛んでいきました。
 今年の立哨ボランティアでは、晴海大橋の出口が担当です。大きな長い橋をてっぺんまでフウフウ言いながら登って、そこからは下り道、ついつい気分良くスピードを出したいところですが、何と橋のたもとには、車止め用のポールが歩道に5本も立っています。そこで大きな声で「前方にポールが立っています。気をつけてください!」と通過案内をおこないました。
 骨髄バンクの自転車チームが目の前に現れたのは、最終組に近いポジションでした。みんな「骨髄バンクにご協力ください」の黄色いたすきを掛け、大笑顔の集団となって大人も子供も一生懸命晴海大橋を駆け抜けました。
 今年は本当に良い天気で、半日太陽の下で声をからして叫んでいたため、強烈な紫外線をフルに浴びることとなり、日焼けして顔は真っ赤、真昼間から酒を飲んでいるような顔色に大変身。でもスタッフから励ましをもらい、自転車で走ってきた方々から笑顔をもらい、築地では美味しいマグロとカンパチの2色丼を食べさせてもらい、最高の1日でした!帰りは、ビールで真っ赤っか。 (若木換)

東京の会裁判第5回口頭弁論の結果

 4月15日、骨髄移植推進財団の前常務理事堀之内敬氏の訴えを受けて係争中の東京の会裁判の第5回口頭弁論が東京地方裁判所611号法廷で開催されました。定刻をやや過ぎた午前10時数分過ぎに裁判官3名が入廷し、開廷が宣せられました。
 この日は、被告である東京の会が、前回行われた原告側からの反論に対する再反論を準備書面および証拠証明書により行いました。次回口頭弁論では原告側が反論を行うことになりますが、裁判長から原告に対し、これまでの東京の会からの反論にまとめて反論するようにと指示がありました。次回口頭弁論は6月10日(水)午前10時、同じ東京地方裁判所611号法廷です。

6月20日は東京の会の定期総会です

 東京の会の1年間の活動報告と活動方針を確認する定期総会を、6月20日(土)午後1時から、西新宿の全労済東京会館で開催します。総会後は、闘病中の患者さんに最新医療情報等を提供する医療講演会を開催します。詳細は、東京の会HPトップページのイベント情報をご覧ください。

2009年05月05日

心のこもったご寄付ありがとうございました。(2009.3.16~2009.4.15)

佐藤祥枝さん 2,000円/佐野啓子さん 2,000円/清水一夫さん 7,000円/中嶋一雄さん  12,000円/村上昌子さん 2,000円/山崎治夫さん 2,000円/赤座達也さん 10,000円/匿名 5,000円
お寄せいただいたご寄付のうち、会費未納の会員からは会費(年3,000円)を差し引いて掲載させていただきました。

◆編集者雑記◆

▼個人でも組織でも都合の悪いことが起きた場合、迅速に対策を講じ、弊害の進行を停止しなければなりません。そのためには事態を正確に把握する認識力と問題解決に向けての初動力が不可欠です。
▼不都合な事態の認識能力とは、その事態が、どこに、どのような影響を及ぼすのかを瞬時に感得できる能力であり、初動力はその被害増大を抑止するための行動力です。いずれも危機管理に必要な基本的能力です。
▼昨年12月下旬に発生した骨髄採取キットの欠品情報は、骨髄バンク、ひいてはわが国医療行政の危機管理能力が問われる事態の発生でした。わが国で唯一使用が認められているバクスター社の製品が2009年3月までに在庫切れのおそれがあるというのです。
▼造血細胞移植学会、骨髄バンクが事の重大性に鑑み、連携して厚生労働省に二つの課題について要望書を提出して早期解決を求めました。代替品の承認と代替品の保険適用です。
▼ボランティア団体は全国骨髄バンク推進連絡協議会を中心に年末からいち早く活動を開始し、年明けには全国各地域団体に呼びかけ、問題解決のための署名活動を開始しました。
▼闘病中の患者さん、患者さんのご家族、ドナー提供経験者・ドナー登録者などからなる各地域ボランティア団体の反応は迅速で、一ヶ月半余りで6万6千有余の署名を集め、2月24日に厚生労働大臣に署名簿を提出し問題解決を訴えることができました。
▼国会議員や厚生労働省関連部門の努力により、代替品バイオアクセス社のキットが2月末までに承認され、併せて保険適用も認められたことはご承知のとおりです。何の支障もなく問題解決に至ったのでしょうか。
▼組織は不都合なことがおきると、いろいろと理由をつけて情報が外部へ漏れないようにします。未消化の情報が伝わると関係者を混乱させることになるというのが一番多い理由付けでしょう。このような情報開示の意識的な遅れが危機管理初動の最もまずい行動といえるでしょう。危機情報は適切な時期に開示されなければならないのです。
▼不都合な事態を最も発見しやすい立場にあるのはその業務を直接行っている担当者です。業務を通じて発見した異常の兆しを組織内で発信報告しやすい業務環境が保障されていることが必要です。不都合なことを報告すると評価が下げられるような減点主義の組織では隠蔽体質が助長されます。
▼今回の問題解決にあたって、代替のキットが保険適用になり表面化が回避されたのですが、保険適用にならない場合、保険適用医療と適用外医療が混在し、いわゆる混合医療となるため、医療費全体が保険適用されず、患者負担となる可能性がありました。
▼この問題は血液難病医療に限らず、外国で承認され優れた実績をあげている薬剤でも、わが国で未承認の場合には、使うと医療費全額が保険適用外となり患者負担となるのです。未承認の部分だけを保険適用外とすればよいと思うのですが、法の壁は厚いのです。(k)

♪「5月定例会」/6月会報発送「おりおり」 のお知らせ♪

「5月定例会」
5月16日(土)午後5時30分より
会場:全労済東京・レインボー会館3階会議室
※新宿駅下車7分(新宿区西新宿7-20-8)
※西新宿駅下車1番出口徒歩2分 青梅街道新宿警察署きらやか銀行の角入ってすぐ右側
※6月定例会予定・6月20日(土)午前10時より

定例会は 毎月第3土曜日午後5時半 から開催することになりました。
※なお6月定例会は総会と一緒に行いますので時刻が変更になります。


「6月おりおり」
6月6日(土)12時30分より
場所:品川運輸・4階会議室
JR大井町駅徒歩8分・京浜急行鮫洲駅徒歩2分
(品川区東大井2-1-8)
※今お読みになっている「東京の会通信」を1000部折っ
て封入して発送します。簡単な誰にでもできる作業で
す。いつも人手が足りません。どうかご協力を。
※7月「おりおり」予定・7月4日(土)12時30分より

新しい方大歓迎です。お気軽においで下さい。お待ちしています。

3月末日現在 登録・適合状況

◆◆◆日本骨髄バンクの登録患者と検査済登録ドナー◆◆◆

ドナー(全国) 登録者累計 335,052人/3月登録分 2,436人/3月抹消分 757人/実質登録増 1,679人
ドナー(東京) 登録者累計  49,304人/3月登録分 259人/3月抹消分 121人/実質登録増 138人
患者(全国)  登録者累計 27,250人/3月登録分 237人

◆◆◆患者とドナー登録・適合状況(3月末日現在)◆◆◆

ドナー登録受付者数(累計)425,204人
ドナー登録抹消者数(累計)90,152人
有効二次検査済ドナー数 334,729人( 3月1,683人増)
二次検査適合ドナー数(累計) 193,910人
実質登録患者実数(現在)2,494人( 国内1,320人)
HLA適合患者数(累計) 22,189人( 患者累計数の81.4%)
非血縁移植実施数 10,355例( 3月実施102例)

東京の会通信第205号ファイルをダウンロード

About 2009年05月

2009年05月に「東京の会通信」に投稿された記事です。

先月号は2009年04月です。

次月号は2009年06月です。

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