中途半端な登録年齢18歳への引き下げ緩和
先月号の本誌「東京の会通信」でドナー登録要件の緩和がようやく実現したことを報じました。ドナー登録30万人目標達成に最も影響する年齢制限の緩和は18歳になりましたが、検索対象とするのは20歳に達してからとされており、中途半端な感を免れません。
ドナー登録の年齢の拡大については、海外の骨髄バンク、特にNMDP(全米骨髄バンク)の登録要件では年齢が18歳から55歳とされていることを受けて、骨髄バンク発足直後から論議されてきたことであり、十数年の期間を経てようやく結論が出されました。
ドナー登録の年齢制限の上限については、中高年者に対する骨髄採取による健康管理と骨髄の品質面の問題、下限については未成年者の骨髄提供契約能力に関する法律的問題点と成長過程の身体からの骨髄採取の影響に関する懸念があったものと推量されます。今回の緩和は、運用面で提供は20歳からとの留保条件つきで登録のみ18歳とされたのです。これは骨髄提供契約能力という法律的側面の問題点が重要視された結果と思われます。
18歳から20歳未満の登録者は骨髄提供という観点では20歳に到達した時に提供を行う約束した予約契約者であり、登録者数に加算できないと考えるのが妥当です。従って登録者数に加算されるのは、登録時18歳であるならば2年後の20歳到達時からになるのではないかと思われます。しかしながら、提供時に20歳になっていれば問題はないわけで、20歳前からコーディネートを進行できるのかどうか、その辺も明らかになっていません。
NMDPが未成年者骨髄提供契約能力の法律上の問題点をどう解決しているのか、不明ですが、この点について骨髄バンク関係者はどのように考えておられるのでしょうか。
わが国においても問題点を克服して、18歳から20歳未満の登録者が登録後直ぐに検索対象とされ、適合すれば20歳以上の登録者と同じように直ちに提供できるよう、制度変更が早期に実現されることを望みます。 (新田恭平)
