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第163号2005年11月1日号

2007年01月03日

2005年東京都予算要求に関する要望

 公的骨髄バンクを支援する東京の会はこのほど、東京都疾病対策課と都議会公明党に対して、来年度予算編成に向けた要望を提出しました。

■骨髄バンク患者負担金の保険適用等による解消について支援のお願い
 私たち骨髄バンクを支援するボランティア団体では、骨髄バンクを通じて行う骨髄移植にかかわる患者負担金は国民皆保険の立場から公平性を欠くものとして、東京都議会において意見書を採択いただくなど保険適用の拡大を求めて努力を続けてまいりました。 その結果、患者負担金は当初の約70万円から2005年7月現在27万1000円(但しドナー候補者1名について3座STB検査を行うとオプションとして取扱われ31万3000円となる)まで下がっていますが、この金額は依然として保険適用外患者負担金として請求されており、骨髄バンクを通して行う場合の特有の患者負担金となっています。
 医療保険として取り扱いを医療技術料、薬剤に限定せず、骨髄移植に特有なコーディネートにかかる費用を含めて適用されるよう国に求めていきます。都議会、都として支援をお願い致します。

■骨髄バンク・ドナー登録30万人目標達成に向けてのお願い
 骨髄バンクドナー登録者がようやく21万人を超えましたが、30万人の目標達成にはまだまだ年月を必要とします。人口比率で割振った30万人目標の東京都のドナー登録目標人員は未達成の状態です。
⑴多摩地区の人口比率は大きくドナー登録者を得る上で大きく期待されるところです。この地区は東京都の直轄地域であり、保健所における献血並行型および集団ドナー登録会の開催を積極的に進め、ボランティア団体への支援をお願いしたい。
⑵23特別区の人口比率は更に大きく、ドナー登録30万人達成の鍵を握っているともいえるところです。区役所職員対象の献血併行登録会は開催されていますが、一般区民対象の会を開催する区は限られています。今後骨髄バンクを支援して各区区民への普及広報及び献血並行型ドナー登録会開催を積極化していくので、都としても支援して欲しい。

■都内公共施設のアスベスト調査の推進と対策実施について
 アスベストの健康被害が生産現場において発生したことが明確になり、また周辺の生活者にも及んでいることが判明したことはまことに遺憾なことであります。アスベスト規制開始前の1975年以前に建てられた建築物については、耐火・断熱被覆(吹きつけアスベスト)、コンクリート板類、ボード類として使われている可能性が高く、劣化による飛散が懸念されます。その調査及び防止対策を具体的に進めていただきたい。
⑴公立・私立を問わず、職場環境としての施設、学校、幼稚園、保育園など、公共性の高い施設について組織的な調査を行い、必要なら補助金あるいは融資制度を設けて、職場環境の安全性向上、施設利用者のアスベスト健康被害防止の措置を行って欲しい。
⑵老朽化公共施設の解体撤去時に飛散のリスクが高まるのではないか、中小事業、個人施設について漏れが生じる可能性が大きいので、関係機関の指導を遺漏なく行って欲しい。

■造血幹細胞移植治癒患者さんへの支援の制度化について
 骨髄移植その他造血幹細胞移植療法を受けて治癒した患者さんの場合、前処置で多量の抗がん剤投与あるいは全身放射線照射等の処置を受けたために、心臓、腎臓、肝臓など各種内臓の機能が低下し、また慢性GVHDなどの後遺症により、外見上は明らかでないが健常者と比べて体力的に低くなっている事例が多い。このような事例に対し次のような支援が制度化できないでしょうか。
⑴就労不能あるいは極度な軽作業しかできない治癒患者さんへの傷害年金受給の相談窓口を設け、適切な指導を行って欲しい。
⑵就労可能者には就労相談窓口を設け、自立できる仕事の斡旋を行って欲しい。

■電磁波の小児急性白血病への影響についての疫学調査の情報開示について
 2001年6月国際がん研究機関が極低周波電磁波を「発がんランク表」の2B(発がんの可能性あり)にリストアップしました。これに次いで2002年8月には科学技術庁が1999年から3カ年計画で実施してきた「送電線と小児白血病の因果関係」調査の中間発表を行いました。
 高圧送電線や電気製品から出る極低周波電磁波平均磁界0.4マイクロステラ(ミリガウス)以上が及ぶ白血病の発症率が2倍以上になるというものでした。
 手持ち資料の骨髄バンク2004年度集計によれば小児白血病に対し骨髄移植を施した事例は全国で下表のとおりです。(1993年~2004年)

●表 小児白血病に対し行われた骨髄移植例
急性骨髄性白血病・・・・0~9歳115  10~19歳233 小児計348 疾患計1335 小児比率(%)26.1
慢性骨髄性白血病・・・・0~9歳38  10~19歳93 小児計131 疾患計1026 小児比率(%)12.8
急性リンパ性白血病・・・0~9歳247  10~19歳361 小児計608 疾患計1285 小児比率(%)47.3
骨髄異形成症候群・・・・0~9歳41  10~19歳59 小児計100 疾患計570 小児比率(%)17.5
再生不良性貧血・・・・・・0~9歳91  10~19歳104 小児計195 疾患計317 小児比率(%)61.5
悪性リンパ腫・・・・・・・・・0~9歳23  10~19歳41 小児計64 疾患計324 小児比率(%)19.7
小児遺伝性疾患・・・・・・0~9歳(83)  10~19歳( 21) 小児計( 104) 疾患計(111) 小児比率(%)(93.6)
合計・・・・・・・・・・・・・・・0~9歳555  10~19歳891 小児計1446 疾患計4857小児比率(%)29.8
注:合計には小児遺伝性疾患は含まず。

 小児リンパ性白血病は全体の約70%が化学療法で治癒するので、この間の小児急性リンパ性白血病の発症数は約2000名強となります。さい帯血バンクからの小児急性リンパ性白血病への移植事例が1997~2003年度で194例あり、化学療法対象者を加えれば約650名となります。但しさい帯血バンクの小児区分は0~15歳のため骨髄バンクの0~19歳より狭い。また期間が2003年までとなっており、6年間の単純平均108名を加算して期間を合わせると760名弱となり、1993年~2004年の12年間で少なくとも全国で2760名プラスアルファの小児急性リンパ性白血病患者の発症があったものと推定されます。全ての疾患の合計は約4200名となります。
 電磁波は目に見えず、白血病発症との因果関係が明確でなく、疫学的調査によって初めて理解されるものなので、対策がとられにくく問題が放置される懸念があります。
⑴東京都における実態調査が行われ、結果が出されている場合には開示をお願いしたい。
⑵また、上記結果に対し、何らかの対策が行われた場合にはその内容をお知らせいただきたい。

心のこもったご寄付ありがとうございました。                                    (2005.9.16~10.15)

鈴木陽子さん 3,000円/奥谷麻子さん 2,000円/今村尚子さん 3,000円/高橋いずみさん 2,000円/小山田ヤエ子さん 3,000円/高木由紀子さん 1,000円/匿名 5,000円/金子美智代さん 7,000円

お寄せいただいたご寄付のうち、会費未納の会員からは会費(年3,000円)を差し引いて掲載させていただきました。

骨髄バンクで相次ぐ退職・休職者 東京の会が質問状を提出

 ここのところ、見出しに「セクハラ」などの文字が踊る新聞報道にもあるように、骨髄移植推進財団でいろいろな問題が起きており、職員の間に動揺が生じています。幸いにも、ドナー登録は井原さん効果もあって、7月、8月についで9月も4300名を超える大台にのって新記録を達成しましたが、財団内部でおきている問題のために職員の意欲が低下し、患者さんへの骨髄提供業務に支障がおきるようなことは絶対に許されないことと考え、東京の会は正岡理事長あてに下記のような質問状を提出しました。
 10月12日には4月に交替就任したばかりの広報渉外部長と総務部長が職を解かれ、あらたな発令が行われました。これも財団で起きている問題の具体的表れの一つだと思います。広報渉外部はドナー登録の広報渉外の窓口であり、総務部は財団の組織としての窓口です。席を暖める間もない短期間で交替する必要性が理解しがたいところです。


2005年10月11日
財団法人 骨髄移植推進財団
理事長 正岡 徹 殿
                                     公的骨髄バンクを支援する東京の会
                                     代 表 新田恭平

                貴財団の人事管理の現況について(情報開示のお願い)

拝啓 爽秋の候、貴財団におかれましては、ますますご清栄のことと、お喜び申しあげます。
 ドナー登録者数が最近2カ月間、連続して新記録を更新しており、喜びに耐えません。この勢いを是非継続させ、1日も早くドナー登録30万人の目標を達成できますよう願っております。
 これとは裏腹に、最近、貴財団の人事管理の芳しからぬ評判が漏れ伝わってきており、財団の将来性について、重大な懸念を感じております。
 財団の人事管理が権力主義的恐怖政治の手法を基本とするようになり、職員のモラールが急激に低下し、退職者が続出していること、そればかりでなく、職員の中には神経症的症状を訴える事例も発生したとの話も伝わってきております。
 骨髄バンクを支援する団体としては、骨髄バンクの機能が低下し、患者さんへの骨髄提供業務に影響が及ぶことがあってはならないものと考えます。
 つきましては、僭越ながら貴職におきまして十分ご調査の上、下記の点につきご回答賜りたくご質問申しあげます。
⑴職員の身分種別とその人員および取扱いの違いについてお知らせください。
 ①身分種別人員 ②職務内容の違い ③勤務態様(日数・時間・休日・休暇) ④給与(月給・日給・時間給)⑤賞与の有無
⑵契約社員・臨時職員の契約更新と正規職員登用制度の有無とその制度の運用が公平かつ妥当性をもって行われているか否かについてお知らせください。
⑶人事事項審議は常任理事会では非公開が原則であると承知しておりますが、幹部役職者の任免等重要な人事について常任理事会に諮られ、適切な実質的な審議のうえ承認決定手続が行われているのでしょうか。
⑷従来においても財団職員の定着率は一般企業より低めではないかと推測しておりますが、この5年間の退職率を開示願います。(退職率=退職者数/在籍者数)
⑸人事権の乱用が行われていないでしょうか。職員の短期間の人事異動が多すぎるように思われますが、いかがでしょうか。
⑹人事権と性差別感が結合して女性職員に強圧感(いわゆるセクシャル・ハラスメント)を与えた事例は起きていないでしょうか。
 以上よろしくお願い申しあげます。
                                                    敬具

★東京ドナー登録会予定(11月)★

11月18日(金)日大法学部 (千代田区)

Newface 新会員紹介  堤英俊さん

 はじめまして。堤英俊といいます。現在、家族からの支援を受けながら、大学院生としての日々を送っています。
 2003年10月18日、同年春に姉を白血病で亡くしたこと、私自身が末梢血幹細胞移植のドナーを経験したことをもとに、舞台「友情」の壇上で話をさせていただいたことが、骨髄バンクに関わる活動の始まりでした。その後、財団の登録ボランティアを経て、母校である早稲田大学でのイベント企画を機に、東京の会の活動にも参加させていただくようになりました。今年4月に、説明員の認定を受け、地味ではありますが、月1度ほどのペースで、ドナー登録の説明をさせていただいています。
 恐れながらこの場を借りて告白すると「骨髄バンクにご協力下さい!!」と呼びかけることへの葛藤とたたかってきたこの2年間だったような気がしています。その理由は、姉が倒れる以前に骨髄移植推進運動に対して抱いていた、非当事者としての冷めた気持ちが記憶として強く残っているからに他なりません。それもあってか、当事者だからこそ持ち得た熱き想いを訴えることと、ドナー登録数を増やすことを、無批判かつ戦略的に結びつける考え方には必ずしも同調できません。
 それでも今、この活動を続けている動機は、私が現在所属する大学における付属病院小児病棟での子どもたちやご家族との出会いから生まれているといえます。こちらははじめて1年半になるのですが、週2回「遊び」ボランティアとして従事するなかで、移植を経て退院する幾人かの子どもたちの笑顔を送り出してきました。今この瞬間に、案外、身近な地域で、移植が成立し助かっているという現実・実感を前にしてはじめて、非当事者に投げることのできる「メッセージ」があるのかもしれないと確認しつつある今日この頃です。このような葛藤について考えることを大切にしつつ、これからも可能な範囲での活動を続けていきたいと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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今年もありがとう サンクト・フローリアン・トリオ

 骨髄バンクのチャリティーコンサートだからと思ってこのコンサートに足を運びましたが、サンクト・フローリアンの演奏を聴き始めると、純粋にその音楽の世界に引き込まれ、感動の波が押し寄せたすばらしい演奏会でした。
 1曲目、モーツァルトのピアノ三重奏曲は、最近モーツァルトの音楽は体を癒してくれる効果があるとか言われていますが、高く低く転がるような旋律とモーツァルトらしい軽快なリズムが、私には患者さんやボランティアをする人たちへの励ましの応援歌に聞こえました。
 2曲目のベートーヴェンの変奏曲は、始まりはお墓のふたが開いて幽霊でも出たかと言うような迫力でびっくり、次にテーマが流れるとほっとして、それからピアノ、チェロ、バイオリンがそれぞれに変奏曲を奏で、さらに三重奏で、軽く、悲しみを帯びて、あるいは優雅にとさまざまに形を変えて、変奏曲の醍醐味を心ゆくまで楽しませてくれました。
 ミニシンポジウムでのお話に涙がほろりとなった余韻の中で始まった3曲目、ラヴェルのピアノ三重奏曲は、東洋への憧れを持って作曲されたと演奏前のフィリップさんの説明にありましたが、時に弦楽器の音が中国の二胡の響きに聞こえた気がして、アジアの暑く湿り気を帯びた空気に包まれた思いがしました。終わると「ブラボー」の大きな声がかけられ、私も夢中で拍手していました。
 花束をお渡しした時小澤さんに握手していただきましたが、その暖かで、厚く柔らかい手は、このような命のコンサートを14回も続けてこられた情熱の大きなお心を感じ、感激しました。 (松下倫子)

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10月24日、文京シビック小ホールで

創価大学祭で117名の登録

 10月9日と10日の2日間、八王子市の創価大学祭でドナー登録会が行われました。両日とも天候が今一で、時折霧雨が降ったり止んだり。こんな天気でどうしようかと思いましたが、創価大学へ行ってみると、在校生ばかりでなく、その両親や弟妹の方たち、そして卒業生などで、大変賑わっていました。登録は12時30分から4時までの短い時間でしたが、開始と同時に多くの登録希望者が詰めかけ、9日は42人、10日は75人と多数にのぼりました。もう何年も創価大学でで登録会を行ってきましたが、2日間で117人というのは新記録です。これも、今年からドナー登録年齢が18歳からになったことの影響も大きいと見られます。
 ところで、創大祭でお手伝いに来てくれた2人の小学6年生の女の子に感想を書いてもらいました。

【森田凪沙】
私は初めてこの骨髄バンクに参加しました。最初は骨髄バンクのことを知らなくて、教えてもらったとき「すごいなー、他人の命を救えるなんて。私もできるようになったらやりたいなー」と思いました。骨髄バンクに登録してくれた人がいっぱいいたので、とても嬉しかったです。私はこの嬉しい気持ちをまた体験したいので、来年もやりたいと思います。

【萱野眞優】
私は、10月9日に創価大学で骨ずいバンク登録のお手伝いをしました。最初は(骨ずいバンクってなんだろう)と思いました。友だちのお母さんに色々教えてもらいました。そして病気の人と同じ血を持っている人を探すための確率を高くするために、みんなに登録してもらうこと、それが骨ずいバンクだと知りました。私はまだ12才なので、登録できません。でも、協力したいので大学で説明の紙を配りました。その日は、登録と採血を行っていました。紙を配る時は「骨ずいバンクにご協力ください」と書いてあるたすきをかけて配りました。最初は、はずかしくて、小さい声で「骨ずいバンクおねがいします」と言っていました。少したつと声も出るようになり楽しくなってきました。配り終わった後(いい事をすると気持ちがいいな)と思いました。私は、骨ずいバンクにもっと協力して助かる人が多くなるといいなと思います。

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移植推進、銀座パレード

 骨髄のみならず、臓器移植推進のために、全国骨髄バンク推進連絡協議会や日本移植者協議会等9団体の共催で、10月2日午後、銀座1丁目水谷橋公園から銀座7丁目までパレードを行いました。

【小川真理】銀座でパレードですかぁ~! ほんとにぃ~~!? 参加要請が来た時の驚きは今も忘れることができません。だって「銀座」だよ。東京の「銀座」だよぉ。
 田舎者の私にとっては銀座というのは精一杯おしゃれして、気取って出かけてそして少し張り込んで食事したり買い物したりするところ。
 そんなところでパレードなんてできるんだぁ。なんか恥ずかしいかも。
 などとごちゃごちゃ考えているうちにやってきました10月2日。10月だというのに、朝から暑さを予感させる太陽のきらめきとともに、ホテルを出て銀座に向かったのでした。電車に乗る前から、汗が噴き出てくる。気温は30度だって。
 集合場所の公園で今回参加する各団体の皆さんと出発を待つ間にも汗が出るでる。そしてマーチングバンドの先導にてんでに幟や横断幕、プラカードを手に歩き始めたのですが、さすがに銀座。おしゃれな通り沿いをぞろぞろと歩く私たちの一団は目立たないはずがない。通りがかりの車からも、歩道からもたくさんの視線が集まります。
 いいかも、こんなに目立てるなんて。みなさーん、骨髄バンクですよぉ。登録してねぇ。などと心で叫びながらひたすら歩いた一時間。終わった時にはすっかり暑さでのぼせてへたばっていた北海道の釧路から参加した私なのでした。
 またやりたいね。だってあんなにたくさんの人に見てもらえたもの。きっと骨髄バンクのこと、考えてもらえたはずだもの。

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骨髄バンク全国大会 主役は誰? 伝えたいのは何?

 2005年10月1日「骨髄バンク推進全国大会2005 /メンバーが足りない」が、東京三田の慶應義塾大学三田キャンパス西校舎ホールで開催されました。開会予定時間を10分ほど過ぎたところで、骨髄バンク全国大会の第1部式典が、東京スクールオブミュージック専門学校2名の若い女生徒の司会で始まりました。
 最初に、主催者として今年4月から理事長に就任した正岡徹理事長が挨拶し、今までボランティアが長年に渡り要請していたドナー登録要件緩和の一つ、ドナー登録年齢条件が今年より拡大され、7月以降ドナー登録数が過去最高を記録したことが報告されました。ドナー登録時のビデオ視聴の簡略化やチャンスの改定などが今年に入っておこなわれ、登録時のドナーへの時間的負担が削減されたこと、患者負担金の軽減が実現したことも報告されました。でもでも、過去ずっと訴え続けてきた私たちボランティアの一人としては、「やればできるジャン!」という気持ちと「財団がもっと早く実現させてればもう30万人いってたジャン!」という感情を入り交えながら聞いていました。
 その後の来賓祝辞では、例年の式典挨拶とは一味違い、挨拶された方々が、プログラム掲載内容のひと通りの挨拶をするのではなく、自分の言葉で思いを語っておられました。厚生労働大臣の挨拶は当然代読でそのままでしたが、日本赤十字社からは血液事業本部長の横山茂樹氏から、この間の日赤での骨髄バンクドナー登録に対する強力な協力を継続していることを強調する挨拶でした。確かに献血車での献血併行型ドナー登録が全国各地でおこなわれ、ドナー登録の増大に繋がっています。今やすべての献血車に「ドナー登録用キット」が常備されるところまで進んできました。だけどまだ全国各地の血液センターを見ると、そんなに胸を張って言い切るほどの浸透度ではないような気がするのは私だけでしょうか。HLAの検査がDNAタイピング方式に変更され、今まで以上に詳しく患者さんのHLAに合った骨髄を提供できる仕組みが整ったことは喜ばしいことです。これからもご挨拶に恥じない全国的な対応を継続してお願いしたいと思いました。
 次に日本さい帯血バンクネットワークから事業運営委員長の野村正満氏が挨拶し、両輪といわれるさい帯血バンクのさい帯血2万個の保存と移植2500例超の報告がされました。また、骨髄バンクはドナー登録30万人を4年後には実現しているであろうこと、その後のあり方など骨髄バンクで今必要なのは、これからを見据えたあるべき姿を議論し、将来へのビジョンを描くことであると訴えました。
 そして、日本造血細胞移植学会の次回会長である都立駒込病院の坂巻壽氏が挨拶しました。坂巻先生は東京の会の合宿でも講師をお願いした方で、骨髄移植の治療成績が医療の進歩と新薬の開発で大変向上していることを報告しました。この内容の詳細は第2部の特別公演でも聞くことができ、具体的な成功例の多さと治療成績の向上にはとても驚いたと同時に大変嬉しくなりました。医師としての立場から骨髄バンクの重要性を強調し、また移植医療の大きな役割を果たす骨髄バンクの更なる発展を期待できる挨拶でした。来年2月に東京で開催する日本造血細胞移植学会の成功をお祈りいたします。
 最後に全国協議会理事長の品川保弘様が挨拶しました。挨拶の中で「ドナー登録30万人」登録の目標は掲げているが、いつまでに目標達成するかの明確な時期を早急に発表することを骨髄バンク側に強く求めました。この達成期限の設定も過去からずっとボランティア団体から関係機関へ要請していたことです。骨髄バンクは「ドナー30万人」をいつまでに達成するつもりで推進計画を立てているのでしょうか。私たちボランティア団体は、到達目標時期はいつかを問い続けているのですが、未だに明らかにされていません。そんな全国のボランティアを代表する挨拶でした。
 各団体の挨拶の後、骨髄バンク活動に貢献した、インターネット広告推進協議会様とプレデンシャル生命保険株式会社様に感謝状が贈呈され、第1部は終了しました。
 第2部は、坂巻先生の「骨髄移植の現状と今後の見通し」と題するパワーポイントを使った分かりやすい講演から始まりました。
 その後コーディネーターからの報告の後、ドナー側の体験紹介として、ドナー提供者のプレデンシャル生命保険の川合康弘さんと18歳でドナー登録をした名川雄大さんのお二人が体験を語りました。プレデンシャル生命保険は、自社の医療保険や入院特約の給付対象に「骨髄採取」を含めることで「骨髄ドナー給付」として骨髄採取手術を受けると入院給付金日額の20倍の手術給付金が支払われるという独自の保障体系を確立しました。この制度開発をきっかけに、社長自らが自社の社員に骨髄バンクへのドナー登録を薦め「ドナー登録とは何か」を川合さんが自分の提供経験をビデオや説明会で語ることで、職場の社員に登録の意識を高める気運ができたとのことでした。現在では、毎年おこなう会社の健康診断時に、血液検査の血液採取と同時にドナー登録用の血液採取をおこなう方法を取り入れているとの報告に、会場から大きな拍手が沸きあがりました。
 名川雄大さんは弟の晃太君が白血病を発病し、骨髄バンクでも型の会うドナーが見つからず、お父さんとともにドナー登録を呼びかけるボランティアをおこなっていました。その後晃太君にはさい帯血バンクで型の会う骨髄液が見つかり無事移植ができ元気を取り戻しました。そして今年の夏、お父さんが企画するドナー登録会のお手伝いをしたときに、登録年齢が18歳まで引き下げられたことを知り、その場で18歳の登録をおこないました。これからも患者さんのために骨髄バンクとさい帯血バンクを広める活動をしたいとの意思表明に、会場は拍手に包まれました。
 次の体験報告は、神奈川県立横浜立野高校で「ゆとり学習」での体験学習に骨髄バンクを取り上げ、生徒たちがいのちの大切さに触れ考えが大きく変わったことの報告が担当の先生と3年生の生徒さんから語られました。
 最後のプログラムは、「メンバーが足りない」コマーシャルの協力出演者、井原正巳さんのトークショーでした。客席の一番後ろから走ってご本人が登場し、演題に登られるとさわやかな笑顔と素晴らしいスタイルで会場の視線を釘付けにしました。(特に女性の!)映画「火火」に特別出演したのがきっかけで骨髄バンク設立に奔走した神山清子さんのことを知り、自分も何かお手伝いできればとすぐにドナー登録をされたそうです。司会の2人がサッカーと骨髄バンクにあまり詳しくなかったために、インタビュー形式のトークショーは内容に深みを持たすことにはなりませんでしたが、それでも井原さんが良い人で骨髄バンクの協力的で自分も何かお手伝いしたいと思っているのは充分に伝わりました。今度東京の会のイベントにお呼びしたくなりました。最後にはサッカーグッズの抽選会もおこなわれて、抽選に当たった幸運な方たちの笑顔がとっても嬉しそうでした。
 3時間半に渡る今年の「骨髄バンク全国大会」だったわけですが、骨髄バンクはこの大会をどのような位置づけで開催しているのでしょうか。個々のプログラムで語られる体験談や報告は、内容的にも見応え、聞き応えがありましたが、全体を通してどんなメッセージを発信したかったのでしょうか。わざわざ「メンバーが足りない。」という副題を出しているのに、足りないことを解消するための前向きなスタンスが出ていたでしょうか。井原正巳さんというファンの多い方の出演なのに、一般の方々への告知はおこなったのでしょうか。今回の全国大会は、開催通知が1カ月前でもボランティア団体に届いていませんでした。また、そうした準備遅れの説明やお詫びもありませんでした。せっかく1年に1度の全国大会なのだから、集まった人たちが「明日からもう一度元気にドナー登録を呼びかけよう!」と思える企画が必要なのではないでしょうか。舞台に上がった方々からは多くの元気とやる気を貰いましたが、主催する骨髄バンクからは、何も貰えなかったような気がします。来年の全国大会では、大会に参加した人が一体となって感動を共有し、その感動で明日からの元気なボランティアがまた再開できるような、そんな企画を期待したいと心から思いました。「患者さんとドナーさんの試験的な対面」はどうなってしまったのかな~? と思いながら、若干の消化不良を抱いて、もうすっかり暗くなった夜の街に繰り出したのでした。 (若木換)

「お手伝い」と称しての品川宿場祭り

毎年、9月終わりにある品川宿場祭り。もう何回になるのでしょうか? 楽しみに手伝わせて頂いています。品川女子学院のバトン部を先頭にしたパレード。そのうしろにいろいろな団体が続きます。もちろん東京の会も参加します。今年は20歳ぐらいの若い人たちが多いと思ったら、品川警察署の一日署長としてジャニーズJr.の生田斗真くんというタレントさんがきていました。「心ここにあらず」だったかどうかはよく分かりませんが、若い人たちもチラシは受け取ってくれました。
 品川寺の前にテントを張って、いろいろな意味で多大なる協力をして下さる「東京マリーンロータリークラブ」が主に揃えてくれた品々の販売をします。また、その隣のテントではいろいろな野菜・果物をたくさん仕入れ、安価で売ります。毎年私は「お手伝い」と称して行くのですが、買い物も楽しませていただいています。昨年は高級な羽毛の肩掛けを安く買いました(また今冬も活躍しそうです)。今年はウイスキーと目もとパックンシートなど小物を。ウィスキーはお酒が大好きだった父にお供えさせていただき、私は目もとパックンシートで皺のばしに励みます。
 今年は市民フォーラムと重なったため、東京の会の参加人数が少なく寂しいのかなと思いましたが、そんなこともなく、相変わらず和気あいあいと終了。私は「東京の会」には入っていませんが、親譲りで心臓に毛が生えている(?)ため、何か集まりがあるとモソッと顔を出します。(でも本当は心臓に毛というより「東京の会」の皆様が暖かく迎えて下さるからだと思います。ですから出来る限り「お手伝い」と称して楽しみに行きたいと思います。 (中森立子)

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さあ、これからパレード

編集者雑記

▼骨髄移植推進財団の職員に電話したら「財団を辞めました」といわれたことがこれまでに何度かありました。財団職員の場合、待遇的に正職員はごく一部で、契約や臨時の職員が大半で給与も低く抑えられていて、そういう待遇の職員はより条件のいい職場に転職する人が多い、という話を聞いたことがあります。
▼その一方で、1年あたり前から「今月いっぱいで財団を辞めることになりました」というような挨拶をした職員が何人かいました。また、あの職員も辞めた、というような声もよく耳にするようになりました。印象とすれば、よく辞めるなあ、どうしてこんなにも長続きしないんだろう、というものでした。
▼退職者が目立つようになったのは去年の秋以降です。辞めた職員の数を勘定してみると、今年の4月以降が11人で、去年の秋からだと22人になるそうです。職員全部で60人ほどですから、何と3分の1が退職したことになります。では、何が原因でこうした事態が起こっているのでしょうか。
▼10月12日には4月に交替就任したばかりの広報渉外部長と総務部長がが職を解かれ、新たな発令が行われました。これも財団で起きている問題の具体的な現れの一つだと思います。広報渉外部はドナー登録の広報渉外の窓口であり、総務部は財団の組織としての窓口です。席を温める間もない短期間で交替する必要性が理解しがたいところです。
▼ある退職者は「骨髄バンクだからと安月給も我慢してきたが、事務局トップは威圧的で、仕事のやり甲斐を失ったから」と多くは語りませんが、ある幹部職員は心身のバランスを失って半年以上も休職状態にあるそうです。一部の女性職員へのセクハラ疑惑を指摘する文書もあります。どうも尋常ではありません。
▼ところで、職員が辞めればその穴を埋めるべく人を募集しなければなりません。その際に、独善的な出身学部の条件を付けるなど、極めて教条主義的な言動をしていることについては1月号(No.153)で書きました。職員が辞めれば、費用をかけて人材を募集し、手間をかけて教育研修が必要です。大変な金と労力です。
▼骨髄バンクは国民の善意がなければ成り立たない事業です。そして、直接患者さんたちの命に関与する仕事をしています。すべてはそのために力が尽くされなければならないのです。こうした財団内部の問題が、人の生命には本当に何ら影響を及ぼさないで済んでいるのかどうかが心配です。
▼どのようにドクマチックな内容であろうと、とりあえずは面従しておかないと、というように常に上の顔色をうかがい、人と人とが疑心暗鬼になるような職場は、骨髄バンクにはふさわしくないと思うのは私だけでしょうか。明るく、はつらつとした職場で患者さん救命のために力を尽くしてほしいと思います。

♪「11月定例会」/12月会報発送「おりおり」 のお知らせ♪

●●●「11月定例会」●●●

11月24日(木)午後6時30分より
会場:全労済東京・レインボー会館3階会議室
 ※新宿駅下車7分(新宿区西新宿7-20-8) 
   青梅街道新宿警察署前しあわせ銀行の角入ってすぐ右側
 ※地下鉄丸の内線「西新宿」駅ができて便利になりました。西新宿駅下車1番出口徒歩2分

12月定例会予定・12月22日(木)午後6時30分より


●●●12月会報発送「おりおり」●●●

12月3日(土)12時30分より
場所:品川運輸・4階会議室 
    JR大井町駅徒歩8分・京浜急行鮫洲駅徒歩2分(品川区東大井2-1-8)
※今お読みになっている「東京の会通信」を1500通折って封入して発送します。簡単な誰にでもで
 きる作業です。いつも人手が足りません。どうかご協力を。

2006年1月「おりおり」予定・1月7日(土)12:30より


どなたでもお気軽にご参加ください

9月末日現在 登録・適合状況

◆◆◆日本骨髄バンクの登録患者と検査済登録ドナー◆◆◆

ドナー(全国) 登録者累計 218,036人/9月登録分 4,378人/9月抹消分 790人/実質登録増 3,588人
ドナー(東京) 登録者累計 33,874人/9月登録分 741人/9月抹消分 153人/実質登録増 588人
患者(全国)  登録者累計 19,130人/9月登録分 169人

◆◆◆患者とドナー登録・適合状況(9月末日現在)◆◆◆

ドナー登録受付者数(累計) 279,350人
ドナー登録抹消者数(累計) 61,314人
有効二次検査済ドナー数 217,664人( 9月3,599人増)
二次検査適合ドナー数(累計) 115,151人
実質登録患者実数(現在) 3,035人( 国内1,462人)
HLA適合患者数(累計) 15,551人( 患者累計数の81.3%)
非血縁移植実施数 6,785例( 9月実施76例)

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「東京の会通信」の「第163号2005年11月1日号」のページです。発行月別に掲載しています。

先月号は第162号2005年10月1日号です。

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