9月12日早稲田大隈シンポジウム開催 ~準備半年間の苦悩の日々~!
それは、1月のある日、突然降って湧いたイベントの話。「早稲田大学の大隈講堂を9月12日に一日自由に使えるので、東京の会主催のイベントをやっちゃいましょうね!」
事情もわからず、「まあ、タダならいいね~」何て軽く考えていたのが、大間違い。野村顧問からの断片的な情報を貼り合わせ、新田代表と中谷事務局長が情報を収集したところによると、「日本特殊教育学会の第42回大会が9月10日~12日早稲田大学で開催され、全国から2000人以上の関係者が集まる中、大隈講堂を1日自由に使うことができる」という、何とも大掛かりな事実が判明したのでした。
大会準備委員長の早稲田大学鈴木陽子教授が昔からとても熱心に骨髄バンクを応援してくださり、今回の東京の会への橋渡しとなったとのこと、せっかくの機会ですから使わない手はない!ということで実行委員会を立ち上げました。
でも、最近イベントなんてトンとご無沙汰だったので、いったい何を企画すれば良いのか皆目見当がつかず、まずはテーマについて話し合いました。自殺が3万人をはるかに超え、殺人事件や戦争・内乱が絶えない現在で、もう一度「いのちの大切さ」を問いなおす企画にすることで意見がまとまり紆余曲折の中「What is Life ? いのちってなんだろう?」の表題が決まりました。
また、出演者については、骨髄バンクを知らない人にも足を運んでもらえるように、各方面で活躍している有名人にご登壇願う方向で、実行委員メンバーがいろいろな伝手をたどって直接交渉をおこなった結果、院内学級を描いた「電池が切れるまでの仲間たち」の著者宮本雅史さんの講演。「いのちのあさがお」の著者綾野まさるさんとコウスケ君のお母さん丹後まみこさんの対談、明川哲也(ドリアン助川)さんの「かよちゃんの日記の朗読」と盛りだくさんのプログラムが決まりました。参加してくださったみなさんは、まったくのボランティアで出演を快く引き受けてくださいました。あらためて感謝申し上げます。
この3組の方々の話はいずれも心を揺さぶる素晴らしい内容でした。大隈講堂に集まった200名の聴衆は、涙を流しながら「いのちの大切さ」をもう一度考え直していただけたのではないかと思います。
またロビーには「いのちの大切さを訴えつづける」ための企画として「あやちゃんの贈り物展」「ドナーと患者さんの交換手紙展」「コースケ君のいのちのあさがお展」も同時展示しました。
その展示の横では、ドナー登録事前説明会のコーナーも設置し、最終的に8名の方が事前説明後の登録確認用紙へ記入をしてくれました。
準備に奔走し、出演者との交渉をおこない、プログラムを考え、事前宣伝をおこない、と、忙しい半年間でしたが、終了し打ち上げをおこなったときに、本当に達成感を味わいました。また、東京の会の底力を再度認識することができました。この愉快なメンバーの東京の会は凄い!40人以上が参加した打ち上げで、心地良い酔いによる宵が体験できました! みなさん、お疲れ様でした! (若木換)

公演する宮本雅史さん

かよちゃんの日記を朗読する明川哲也(ドリアン助川)さん
●●●大谷貴子さんから●●●
綾野まさるさん&丹後まみ子さんの対談のお手伝いをした大谷貴子です。綾野さんと丹後さんは「いのちのあさがお」の原作者とモデルの関係です。丹後さんは、コウスケくんを亡くされましたが、悲しみのどん底から何かを得ようとされる心意気に綾野さんが感動され、その気持ちを本にされたとのこと。とっもうなずけました。私も丹後さんの明るさはどこから来るのだろう、と常々思っていましたから。
さて、今回のプログラムのタイトルは「いのちって何だろう」。まさにこの対談はタイトルどおりの進行になっていきました。
途中で、子どものときに骨髄バンクから移植を受けてとってもすてきな女性になっていらっしゃった山岸めぐみさん、妹さんの三瓶徳子ちゃんが小学生のときに骨髄バンクから移植を受けられ、徳子ちゃんは成人式を迎えられたという感動的な体験をお持ちの三瓶睦さんにも参加していただいてお話をうかがいました。徳子ちゃんは退院したときに「お母さんのご飯が食べれらてうれしい」と言い、山岸さんも「今、生きていることに感謝。ドナーさんへの感謝」を大人になった視点できちんと伝えてくださいました。助けられるかもしれない子どものいのちに手をさしのべてくださった方がいらしたからこそのお話しでした。
フロアには、信号無視のトラックでお子さんを奪われてしまった悲痛なお母さんが、涙ながらに「自分もドナー登録をしたい」とお話しされました。それは「助けられるいのち」があるなら……我が子は誰も助けることができなかった……こんな悲しい思いは誰にもさせたくない、との思いからのご発言だったと思います。私も最近、親友の息子を交通事故で亡くしたばかりで、あまりにもつらすぎでコメントができませんでしたが、丹後さん、そして、このお母さんの前向きなお二人に心から拍手を贈りたいと思いました。

丹後まみ子さんと綾野まさるさん
●●●大隈シンポを終えて●●●
9月12日天候・晴天・夏日! 2月から東京の会が一丸となって実行委員会をつくって企画してきた「大隈シンポ」の日です。
驚いたのがボランティアの数です。知らない若者が仲間に溶け込んで動いていました。とにかく自分の役回りで準備を進め、打ち合わせ、そして確認、確認。こんなに欲張ってできるのだろうかと心配したあやちゃん展と登録説明会のスペースも決まりました。ちらほら一人二人と登録に来てくださった頃、講師の先生方が到着。
低音の魅力の名川さんの司会の声で始まり、宮本先生の「電池が切れるまで」の本にまつわる子供たちへの熱い思い入れの言葉。そして映画「いのちのあさがお」の上映で、会場からはすすり泣き……。その後のシンポジウムで、静岡から来てくださった再生不良性貧血の山岸さんの体験、こうちゃんのお母さん丹後まみこさん、綾野まさるさんのいのちに寄せる温かい思いが壇上から述べられました。
そして、進行役の大谷さんが会場の参加者にも発言を促された時でした。前の方に座っていた一人のお母さんが手をあげられ、話されました。その方は交通事故で息子さんを亡くされ、角膜と皮膚を提供なさったこと、そして今日ここに来て、この会場で骨髄のドナー登録をしようと決めたことを話されました。本当にいのちのいとおしさが会場全体に広がった瞬間でした。これだけでも大隈シンポをやって良かったとひとり思いました。
明川哲也さんはかよちゃんのメッセージを淡々と読み上げてくれました。
もっともっとたくさんの人に聞いてほしい内容がありました。達成感や、悔しい思い、この企画ができ上がるまでのいろんな人との出会いのことなど、いろんな想いが沸いてきます。及川晋平さんとの出会いも、車椅子バスケの試合を始めて見に行ったことも感動でした。
それにしても、プロセスがとても大事だったことが、終わってみてよくわかりました。ひとつのテーマに向かってやっていたら、いつの間にか仲間がこんなに増えていたことも、その中でみんなが成長していることも含めてとてもうれしいことです。さて、さて協力してくださった皆様に深く感謝をして……、ここからで
すね! (竹崎)

打ち上げパーティーで


