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第185号2007年9月1日号

2008年03月13日

財団における「骨髄バンク将来展望」の検討

 骨髄バンク将来展望に関する討論会議は、財団理事会のワーキンググループとして、当初、本年6月までの期限で理事会の諮問事項の検討機関として、平成18年10月に発足しました。当初の課題であった、①有効ドナー30万人達成後のドナープールのあり方、②安定的な骨髄仲介とコーディネート期間の短縮について検討し、有効ドナー30万人達成後のドナープールのあり方については平成19年3月に中間答申が行われました。
 安定的な骨髄仲介とコーディネート期間の短縮については、検討会議が本年12月まで存続され、その他の課題も含めて検討が継続されています。

●組織検討委の職員待遇改善答申
 財団においては、平成17年度から職員の退職が続き、組織検討委員会が設置されて職員の待遇改善について答申が行われ、平成19年度に実施されました。この改善に関する答申は財団の収入構造、すなわち国庫補助金、患者負担金、一般寄付金からなる収入構造から見て、特に患者負担金の軽減と併せ行うべきであるとの趣旨が述べられていましたが、財団は長期的には財政の安定が保てないとの観点から、財団努力による患者負担金軽減は見送られています。本年7月に患者HLA検査負担金が10,500円引き下げられましたが、これは検査会社の努力によるものです。職員の退職については平成17年度ほどではないようですが、続いているようです。
 職員の定着率が低い組織では、職務熟練度の向上が妨げられ、高勤続者の離脱は習熟度を低下させ、組織の信頼性を損なうことになります。人は、組織の中で自分の存在が認められ、自分の役割に誇りがもてれば、士気が上がり、組織を離れることはないのです。
 この8月15日付けで財団で人事異動が行われました。新しい常任理事をはじめ新体制の下で財団が、働きやすい、風通しの良い職場となり、職員の皆さんが誇りと喜びと充実感を持って働ける職場となるよう願ってやみません。

●社会システムと情報
 造血細胞移植事業は骨髄バンクだけの事業でなく、骨髄バンク、日本赤十字社、血液難病に係わる医療機関、関係官公庁、そして、それぞれの組織に係わるNPO団体、ボランティアの人たちによる総合的社会的システムです。
 社会的システムは、それに係わる各組織が目的に沿って合理的に編成されているばかりでなく、具体的に活動が発動されるに当たっては、情報連絡システムに裏打ちされていなくては組織全体は動きません。適時に、必要な組織に、必要な情報が伝達され、受けた組織が適時に、必要な反応(レスポンス)を起こせる仕組みです。

●コーディネートと普及広報
 骨髄バンクの将来展望の検討で残された課題は、安定的な骨髄仲介とコーディネート期間の短縮と造血細胞移植事業に関する普及広報活動のあり方と思われます。
 コーディネート期間の短縮については、本誌184号(2007年8月1日)編集者雑記にて本年上期実績が昨年実績に対し13日も伸びたことを指摘しています。財団としては真の原因を突き止め、解決していかなくてはなりません。業務量が増え、マンパワーが足りなくなったという抽象的な結論でなく、どの業務がどれだけ増加し、従事している職員の誰と誰にどれだけの負荷が増したのかが明らかにされなければなりません。
 普及広報活動のあり方については広くボランティアを含めて参加を求め、患者さん、ドナーさんの視点を考慮して企画していく必要があろうかと考えています。このような場を設けると、いろいろな意見が飛び交い、ときとして財団幹部の皆さんには耳に快くない意見も出されるかもしれません。しかし、反対意見の出しにくいような組織運営は、とかく我田引水に陥りやすいのです。 
(東京の会代表代理 新田恭平)

18年度決算に関して財団から説明

 東京の会7月号の編集者雑記で、財団の18年度決算における「賞与引当金」の計上について疑問を投げかけた記述について、財団から経緯を説明した文書が東京の会に送付されました。7月号の該当部分および財団による説明は以下の通りです。なお、この件については、8月15日発行のマンスリーレポートにも要旨が掲載されました。

■7月号の該当部分の記述
 (前略)よくよく財務諸表を見てみると、貸借対照表の負債の部に賞与引当金として、2104万円が計上されrていることがわかりました。かつて財団の決算で賞与引当金が計上されたことはありません。3月時点の補正予算にも計上されていません。こうした引当金は、民間企業なら利益隠しと見なされて、場合によっては脱税、加算税対象です。
 残念ながらこの賞与引当金に対して、財団執行部からは何の説明もありませんでした。これはやはり骨髄バンクの「黒字隠し」と見られても仕方ないのかも知れません。もしかしたら、黒字を隠すために、または支出を大きくするために、今回の決算報告ではその趣旨の操作が行われたのではと勘ぐる人もいます。(後略)

■財団による説明
 従来、賞与引当金を計上する必要はありませんでしたが、企業会計の手法を導入し、ディスクロージャーを充実させるために、平成18年度に公益法人の会計基準が変更となり、賞与引当金についても費用と収益の適切な期間対応を図り、法人運営の効率性の的確な把握を行うことを目的として、翌期に支給する職員の賞与のうち、支給対象期間が当期に帰属する支給見込額について、賞与引当金の計上が必要になりました。これは、平成18年度の決算にあたり後任会計士から指摘を受けたことから、3月の補正予算には反映できませんでした。
 この点につきましては、6月の常任理事会および理事会・評議員会(いずれも公開)においてご説明を行ったうえで、それぞれ承認をいただいておりますので、「黒字隠し」ではありませんし、なんら「操作」はありません。
 なお、賞与引当金は、初めて計上される平成18年度については支出増となりますが、平成19年度については、その分逆に支払った賞与の金額から、賞与引当金の金額を差し引いた金額が賞与として支出計上されるため、実質収支には影響がありません。

当面の活動予定

■品川宿場祭り(9/30)
 毎年9月に品川の旧東海道で行われる宿場祭りで、東京マリーンロータリークラブのご協力により、野菜・果物・バザー品等を販売し、売り上げから東京の会にご寄付をいただいています。また、お昼に行われるパレードで、骨髄バンクをPRします。当日お手伝いいただける方は、東京の会までご連絡ください。バザー品のご提供も歓迎します。

■新宿アルタ前登録会(10/8)
 昨年医引き続き、ライオンズ330ABCの主催による登録会とイベントに、東京の会として参加・協力します。そこで、街頭でのPR・運営・説明員のボランティアを大募集します。当日お手伝いいただける方は、東京の会までご連絡ください。

定例会の会場および開始時間変更のお知らせ

 東京の会の定例会については、7月から日程および会場を変更しましたが、このうち会場と開始時間を9月から再度変更します。
 具体的には、7月から会場を「全労済会館」から「全国協議会事務局」に変更しましたが、諸般の事情により、9月から元の「全労済東京会館」に戻します。また、開始時間を午後4時30分から5時30分に変更します。なお、開催日については変更ありません。たび重なる変更で申し訳ありませんが、お間違いのないよう、お願いいたします。皆さんの参加をお待ちしています。

1.開催日
 毎月第3日曜日の次の土曜日(日によって第3または第4土曜日)
2.開催時間 
 午後5時30分~7時30分
3.会場
 全労済東京会館3階会議室(地図参照)
 住所:東京都新宿区西新宿7-20-8
 交通:地下鉄丸の内線西新宿駅より徒歩2分 JR新宿駅西口より徒歩7分
4.9月定例会
 9月22日(土) 午後5時30分より全労済東京会館3階会議室にて開催
5.10月以降の開催日程(予定)
 10月27日・11月24日・12月22日・1月26日・2月23日・3月22日

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未使用「テレカ」をご寄贈ください!

 皆様のお宅の机の引出しに、ご不要になった未使用の「テレホンカード」が眠っていませんか。東京の会では、財政厳しき折から、皆様からご不要の「テレホンカード」をご提供いただき、電話料金支払いを行えたらと希望しております。
 50度数、105度数のカード(未使用)でご不要のものをお持ちでしたら、ご協力をお願いできませんでしょうか。できましたら9月末までに東京の会あて郵送下されたく、お願いいたします。テレカのほか、はがき・郵便切手などのご支援もお受けいたします。

★東京ドナー登録会予定(9月)★

9月12日(水) 中央警察署脇(中央区)
9月13日(木) 杉並区役所1階ロビー(杉並区)

心のこもったご寄付ありがとうございました。                                               (2007.7.16~2007.8.15)

鈴木康也さん 20,000円/名川一史さん 10,000円/宍戸知美さん 2,000円/田口元子さん 2,000円/松下博英さん 5,000円
お寄せいただいたご寄付のうち、会費未納の会員からは会費(年3,000円)を差し引いて掲載させていただきました。

編集者雑記

▼本誌7月号の編集者雑記で書いた内容の「賞与引当金」について、骨髄移植推進財団から東京の会あてに説明文書が届いたことについては、今月号の記事として2ページに掲載した通りです。また、完全に同一文ではないようですが、財団発行の「MONTHLY REPORT」にも「18年度決算報告への御疑問について」として掲載されています。
▼この財団の「説明」には、かなり詳しい説明がされています。とはいえその文中にある「理事会・評議員会(いずれも公開)においてご説明を行ったうえで、それぞれ承認をいただいており・・・・・・」ような内容の詳しい説明はその場ではありませんでした。ただ、会計基準が変更になったので、という説明だけでした。
▼財団のいう「説明」とは、多くの方に理解してもらうという趣旨ではなく、時に「エクスキューズ」とかんじさせるものが多いのではないでしょうか。また、7月号の編集者雑記で指摘した内容の一部にのみ「説明」をしているわけで、記載内容の多くについては、何の「説明」もされていないという現実が多いのです。
▼7月号掲載記事の趣旨は、ほかにも大きく分けると2点あります。まずは補正予算と決算との大きな違い、次に黒字体質の財務内容は患者負担金の引き下げにあてるべき、というものです。こうした主眼となるものには、何ら「説明」をせずに、指摘された内容をどうして「賞与引当金」だけに矮小化したのでしょうか。
▼7月号では決算期限直前に組まれた補正予算では、3168万円の黒字見込みであったものが、決算では逆に2250万円の赤字という5418万円のマイナス結果を、どう見るのかという問題は、財団の財務を分析している上では重要な視点ではないでしょうか。賞与引当金はそのうち2104万円であったわけで、では残りはどうなのでしょうか。
▼さらに、患者負担金の引き下げというテーマについて、財団では本当に真摯な議論が行われているのでしょうか。そうした疑問についても、近くぜひ「説明」を頂戴できればと思います。さて、この「説明」が載っている「MONTHLY REPORT」8月号の冒頭に「将来展望に関する検討会議報告」と題した記載があります。
▼ここについても、財団の表現にはいろいろと疑問がわいてきます。「近年、移植例数および各行程のコーディネート件数が飛躍的に増加しており、患者登録から移植までの期間の中央値が、平成18年度は157日と前年度に比べて7日延びる結果となりました」とあります。これは本誌8月号の編集者雑記とも関連してきます。
▼「飛躍的に増加」とありますが、後段にある「前年度に比べて」みると、移植数は4%、コーディネート件数は「開始シート送付件数」で6%増で、これを「飛躍的」と表現することは妥当でしょうか。その結果がコーディネート期間延長なのですか。本当に、最近のコーディネート事情を分析して、論議を深めているのでしょうか。
▼さらに、「特効薬的な対策を早急に実施できるというものではありません」という表現があります。本当に特効薬はないのか、改善すべきところはないのですか。それについては、8月号の編集者雑記をもう一度お読みいただければと思います。しかし、財団の公式見解である広報誌の表現については、再考をいただきたいと思います。
▼ところで、ドナーコーディネートについてはこんな事例があったようです。採取予定のドナーが交通事故に遭い、移植患者救済措置として緊急避難的に「ダブルワークアップ」を実施したというのです。ダブルワークアップは最終同意後に2人のドナー候補が同時にコーディネートを進行することです。
▼実際にはこのようなことがあったのです。第1候補のドナーが骨髄採取予定の6日前に交通事故に遭遇して採取が延期となって、ドナーの採取適正判定に時間を要しました。このため、第2候補のドナーに対してドナー選定後の子0ディね-と行程を同時進行で進めました。患者さんはすでに前処置を開始していました。
▼しかし、緊急にさい帯血移植を行うのではなく、骨髄移植を希望しました。従って前処置は中断となりました。結果として、交通事故に遭った第1候補のドナーの採取的適格性の判定が確認されて、当初の予定より3週間遅れて骨髄移植が行われたそうです。第2候補のドナーコーディネートは最終同意確認後、術前検診前に終了しました。
▼「ダブルワークアップ」はドナーにとって採取直前まで何があるかわからない中では、必要となる状況も当然派生してきます。そのため、アメリカでは日常的にダブルワークアップを実施しているとも聞いています。確かに、これをルーティンワークとして導入することは、骨髄バンクとしては大きな仕事量になります。
▼また、日本では医療費や医療保険での解決すべき問題もあって、そう簡単ではないようです。しかしながら、これも検討すべき課題ではないでしょうか。論議を深めていくことが、骨髄バンクを運営する当事者としては重要な姿勢であると考えます。議論せずにその場しのぎの表現と「説明」だけは避けていただきたと思います。

♪「9月定例会」/10月会報発送「おりおり」 のお知らせ♪

●●●「9月定例会」●●●

9月22日(土)午後5時30分より
会場:全労済東京・レインボー会館3階会議室
  ※新宿駅下車7分(新宿区西新宿7-20-8)
    青梅街道新宿警察署前きらやか銀行の角入ってする右側
    西新宿駅下車1番出口徒歩2分 
 
10月定例会予定・10月27日(土)午後5時30分より
全労済東京・レインボー会館3階会議室

●●●10月会報発送「おりおり」●●●

10月6日(土)12時30分より
場所:品川運輸・4階会議室 
    JR大井町駅徒歩8分・京浜急行鮫洲駅徒歩2分(品川区東大井2-1-8)
※今お読みになっている「東京の会通信」を1000通折って封入して発送します。簡単な誰にでもで
 きる作業です。いつも人手が足りません。どうかご協力を。

11月「おりおり」予定・11月3日(土)12時30分より


どなたでもお気軽にご参加ください

7月末日現在 登録・適合状況

◆◆◆日本骨髄バンクの登録患者と検査済登録ドナー◆◆◆

ドナー(全国) 登録者累計 284,775人/7月登録分 2,878人/7月抹消分 1,175人/実質登録増 1,703人
ドナー(東京) 登録者累計 43,346人/7月登録分 391人/7月抹消分 169人/実質登録増 222人
患者(全国)  登録者累計 23,203人/7月登録分 195人

◆◆◆患者とドナー登録・適合状況(7月末日現在)◆◆◆

ドナー登録受付者数(累計)360,014人
ドナー登録抹消者数(累計)75,239人
有効二次検査済ドナー数 284,425人(7月1,709人増)
二次検査適合ドナー数(累計) 156,137人
実質登録患者実数(現在) 2,326人( 国内1,449人)
HLA適合患者数(累計)18,754人( 患者累計数の81.5%)
非血縁移植実施数 8,541例(7月実施85例)

About

「東京の会通信」の「第185号2007年9月1日号」のページです。発行月別に掲載しています。

先月号は第184号2007年8月1日号です。

次月号は第186号2007年10月1日号です。

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