メイン

第220号2010年8月1日号

2010年09月04日

第21回東京の会定期総会を開催

 6月26日、全労済東京会館にて東京の会の第21回定期総会と、医療講演会、患者交流会が開催されました。総会では議事に従い、活動報告、会計報告等の議案が参加者により次々と承認されていきました。そして、代表や代表代理と共に1年間私たちを引っ張ってきてくれた大橋事務局長が仕事の都合で退任し、後任には保居範昭さんが就任しました。また、新たなポストとして事務局次長に若木さんが就任し、若い事務局長をサポートしていくことになりました。
 代表の三瓶さんから、「つい最近、1989年当時の古い原稿が出てきた。骨髄バンクを作ろうと患者家族に呼びかけた時のものだった。これは初心に帰れというメッセージだと思う」という話しがありました。また、若い事務局長をみんなでバックアップして欲しいというお願いもありました。
 人や時代が変わっても、私達は原点を忘れず患者さん救済を第一の目的として、ドナーの安全や患者さんおよび患者家族の皆様に情報提供などのサポートをするために活動を続けていくことを再確認しました。
 総会が無事に終わり、休憩の後、埼玉医科大国際医療センター精神腫瘍科の大西秀樹先生に特別講演をしていただきました。闘病中の患者さんとそのご家族にとって、心のケアがいかに大切であるかということを、いくつかの事例と共にお話し下さいました。『白血病などの血液疾患、また固形のガンにおいても、患者さんが訴える身体症状の中には、病気そのものによるものや薬の副作用によるものの他に、うつ病など精神的な病気が隠れていることがある。それが治療意欲の低下につながったり、骨髄移植後の社会復帰の妨げになることもある。うつ病は心が弱いからなるものではなく、誰でもかかる可能性があり、かかってしまったらインフルエンザと同じで、薬による治療と十分な休養が不可欠である。これからの医療は、身体症状だけでなく、精神的要素も考慮した治療を考えていかなければならない。また、家族にとっても看病は大変な作業であり、医療者は患者さんと家族を淡々と支えていくことが必要である』
 病気になった時の不安や苦痛、看病する家族の精神的な負担を考えると、大西先生がおっしゃるような医療スタッフによる心のケアが、どんなに強い支えになることかと思います。そして、患者さんご本人だけでなく、家族の心まで支援しようとする試み、それが結局、患者さんの心の安らぎや、看病する人の心の余裕につながっていくのだと思いました。
 医療講演の後は患者交流会です。昨年の総会後に行なって好評だった患者交流会を、今年も行いました。東大医科研の田中祐次先生と患者会「ももの木」と「しらたまの会」の皆さんが参加して下さり、患者さん、患者家族、ドナー、ボランティアが一堂に会して、昨年同様いすを並べて大きな輪を作りました。そして、それから近くの人とグループを作り、短い時間ではありましたが、それぞれの立場で質問したり、自分のことを話したりして交流を深めました。冒頭では田中先生が場を取り仕切って下さったおかげで、大人数での交流会をスムーズに始めることができました。
 盛りだくさんの総会でしたが時間はあっという間に過ぎていき、場所を変えての懇親会も大いに盛り上がりました。 (福永)

t1008_1.jpg

平成22年6月末日現在 登録・適合状況

日本骨髄バンクの登録患者と検査済登録ドナー(平成22年6月末日現在)
―――――――――――――――――――――――――
      ドナー(全国) ドナー(東京) 患者(累計)
―――――――――――――――――――――――――
登録者総数   363,175     52,014   30,541
6月登録分    2,766      302     234
6月抹消数    998      128     -
実質登録増    1,768      174      -
―――――――――――――――――――――――――

患者とドナーの登録・適合状況(6月末日現在)
ドナー登録受付者数(累計)    467,940人
ドナー登録抹消者数(累計)    104,765人
有効二次検査済ドナー数     362,862人(6月1,780人増)
二次検査適合ドナー数(累計)   224,145人
実質登録患者実数(現在)      2,681人(国内1,274人)
HLA適合患者数(累計)       24,852人(患者累計数の81.4%)
非血縁移植実施数         11,882例(6月実施119例)

♪「8月定例会」/9月会報発送「おりおり」 のお知らせ♪

「8月定例会」
8月21日(土)午後5時30分より
会場:全労済東京・レインボー会館3階会議室
※新宿駅下車7分(新宿区西新宿7-20-8)
※西新宿駅下車1番出口徒歩2分
青梅街道新宿警察署きらやか銀行の角入ってすぐ右側
※9月定例会予定・9月18日(土)午後5時30分より
定例会は 毎月第3土曜日午後5時30分 から開催しています。

「おりおり」
9月4日(土)13時00分より
※13時までは品川運輸さんが使用されています。13時以降にお越し下さい。
場所:品川運輸・4階会議室(品川区東大井2-1-8)
JR大井町駅徒歩8分・京浜急行鮫洲駅徒歩2分
※今お読みになっている「東京の会通信」を約1000部折って封入して発送します。簡単な誰にでも出来る作業です。いつも人手が足りません。どうかご協力を。
※10月「おりおり」予定・10月2日(土)13時00分より

新しい方大歓迎です。お気軽においで下さい。お待ちしています。

2009年度 東京の会 活動報告
2009.4.1〜2010.3.31

1.総会・定例会・おりおり(会報発送作業)
(1)定期総会 6/20開催(於:全労済東京会館会議室)
(2)定例会  毎月第3土曜日12回開催/年(於:全労済東京会館会議室)
(3)おりおり(東京の会会報発送作業)毎月第1土曜日12回開催/年(於:品川運輸会議室)

2.ドナー登録会
(1)集団登録会
ドナー登録会09.4.25 銀座教会福音会センター(5名)
(2)財団集団登録会・献血並行登録会への参加協力(人数は登録者数)
09.7.15/16/17 晴海トリトンスクエア 39名
09.7.18/19 東京ドーム 36名
09.7.29/30/31 東京都庁 29名  09.8.23 池袋東口トラック協会 17名 
09.10.3 お台場ヴィーナスフォート教会広場 28名
09.10.29 あいおい損保八重洲 15名
09.10.31/11.1 がすってなーにガスの科学館  3名(説明のみ)
09.10.24~11.4 東京モーターショー登録会(千葉主催、説明のみ)
10.1.27/28/29 晴海トリトンスクエア 86名 

3.患者支援活動
(1) 血液難病患者・家族交流会
6.20 患者さんとボランティア交流会を開催
(2) 医療その他セミナー  
6月20日 (土)第20回総会・記念講演会
「患者会から患者学へ」田中祐次先生(東大医科研)
 (3) 慢性骨髄性白血病を「高額長期疾病にかかる高額医療費の支給の特例」に追加するための署名運動

4.普及広報活動
(1) 会報「東京の会通信」発行
毎月1日発行第1土曜日発信・12回発行。
会報と共に全国協議会会報、骨髄バンクニュース、さい帯血バンクニュース発送
(2) 東京の会合宿研修会開催(11月15~16日)
   東京の会裁判の本質および今後の見通しについて研修を行いました。講師宮田信男弁護士(みずがき綜合法律事務所)
(3) セミナー・イベント開催参加
09.4.19 バイシクルライド2009に参加 誘導ボランティアと骨髄バンクPR
09.4.22 東京大学医科学研究所付属病院にて記念植樹
09.4.25 「東京の会裁判を応援する集い」参加
09.8.29/30 さい帯血10周年記念事業に参加(早稲田大学・井深大ホール)
09.9.19/20 新宿熊野神社祭礼イベントにて、新宿西口献血ルームと献血と骨髄バンクPR活動
09.9.27 品川宿場祭り参加 東京マリンロータリクラブに協力してキャンペーン活動・バザー出店
09.10.4 グリーンリボン・ランニング・フェスティバルに参加
09.10.11 小平市 新東京自動車教習所にて、骨髄バンクPRフリーマーケットに参加
09.11.3 骨髄バンクチャリティー麻雀大会に参加(銀座カルチャーセンター柳)
09.11.13 第15回サンクト・フローリアン昼休みコンサート新宿モノリス
09.11.13 第18回サンクト・フローリアン・コンサート 新宿区立 角筈区民ホール
09.11.22 三鷹ひまわりバザー参加
10.1.2/3 箱根駅伝沿道にて患者さん応援・骨髄バンクPRに参加(品川・箱根宮下)、
10.3.22 「東京の会~20周年を語るつどい~」を開催
(4)その他
 09.4.25 「東京の会裁判を応援する集い」全国協議会主催。参加

4.関係機関への要請・請願・陳情活動
①08.9.3/9 都議会民主党及び公明党による次年度予算要求に関するヒアリングにて、グリベックに対する「特定疾病に係る高額療養費の特例」の適用を要望

2009年度決算報告

【2009年度 決算報告(一般会計)】

〔収支明細〕
収入の部支出の部

会費414,000収益事業費401,915
寄付1,262,604物品仕入費402,948
事業収入1,833,595普及広報費1,397,660
物品売上340,640通信発送費903,969
受取利息1,576業務諸経費181,707
助成金433,300交通費186,330
雑収入14,800全国協議会会費120,000
20周年記念事業287,400賃借料346,200
  支払手数料6,935
  修繕費15,750
  雑費13,964
  20周年記念事業221,380

  小計4,198,758
  当期剰余金389,157

合計4,587,915合計4,587,915

<収支差額>
収 入-支 出=389,157


〔資産増減明細〕
資産内容繰越資産期末前年度繰越期首

現金92,99764,240
郵便振替口座24,00099,132
郵便貯金1,844,2171,983,235
普通預金1,537,284643,354
貯蔵品411,900701,280
前受会費-30,000 

差引3,880,3983,491,241
当期剰余金 389,157

合計3,880,3983,880,398

<資産増減>
期末-期首=389,157


【2009年度 決算報告(裁判特別会計)】

〔収支明細〕
収入の部支出の部

裁判支援寄付97,300弁護士報酬315,000
  講演料他60,000

  小計375,000
  当期剰余金-277,700

合計97,300合計97,300

<収支差額>
収 入-支 出=-277,700


〔資産増減明細〕
資産内容繰越資産期末前年度繰越期首

裁判支援寄付口座242,300520,000

差引242,300520,000
当期剰余金0-277,700

合計242,300242,300

<資産増減>
期末-期首=-277,700


2010年度活動方針

(1)骨髄バンクの普及啓発活動
 骨髄バンクへのドナー登録や骨髄提供に対する市民や社会の理解を深めるため、イベントの開催や地域・職域における普及啓発活動、会報やインターネットを活用した情報発信をおこないます。特に学生や若年層への普及啓発を強化します。

(2)ドナー登録推進
 骨髄バンクのドナー登録者数は35万人を超えましたが、移植にいたる患者は約6割にとどまっています。財団・日赤・各自治体をはじめ近隣ボランティア団体と連携し献血併行型登録会・集団登録会の企画やボランティアの派遣をおこないます。また、本年度は日赤の協力の下、献血ルームにおけるドナー登録者を増やすため、都内主要献血ルーム7ヶ所でドナー登録を呼びかけます。

(3)患者・患者家族への支援と情報提供
 様々な状況下の患者・患者家族の皆さんが難病と向き合いあい闘病ができるよう、情報提供や支援活動をおこないます。また患者会等と連携をはかり、患者さんの現状を理解すると共に、共同の取り組みをおこないます。

(4)患者負担金の軽減
 血液難病治療における経済的負担を軽減し、世論喚起や、骨髄移植推進財団・厚生労働省をはじめとする関係機関への働きかけをおこないます。

(5)より機能する移植医療を目指して
 骨髄バンクとさい帯血バンクの移植コーディネートの一体化など、造血幹細胞移植システムを取り巻く課題や将来の方向性について、積極的な意見反映をおこないます。

(6)会報の継続発行
 東京の会設立時より毎月発行を続けている会報「東京の会通信」において、活動報告・患者やドナーのメッセージ、ボランティアの率直な思いを伝え、造血幹細胞医療に関する様々な課題に対する提言など、紙面の充実を図り、会員及び社会に広く発信します。

(7)活動の活性化と財政基盤の強化
 各ボランティアの活動を支援・協力し、新たな視点を持つ新規会員の募集や運営基盤強化のため、寄付や募金を増やす取り組みをおこないます。

2010年度東京の会役員

《代  表》  三瓶和義

《代表代理》  新田恭平

《事務局長》  保居範昭

《事務局次長》 若木換

《会  計》  大塚礼子
        森永富美子

《会計監査》  大塚和博
        二見茂男

《業務監査》  及川耕造
        中谷哲郎

《顧  問》  野村正満

2010年度・東京の会宣言

 私たち「公的骨髄バンクを支援する東京の会」は設立20周年を迎えました。
2010年度の活動を開始するにあたり、設立の原点を忘れず、さらなる活動の充実を目指し、以下のとおり宣言します。

1. 患者救済とドナーの安全を活動理念とし、造血幹細胞移植医療を必要とするすべての患者さんが、希望する治療を受けられるよう、環境整備や制度確立を目指して活動します。
2.血液難病の患者・患者家族の経済的負担を軽減するため、関係機関・行政への提言・申し入れ、世論喚起に向けた活動を積極的におこないます。
3.血液難病と闘う患者さん、患者家族の皆様に医療・闘病のノウハウなどの情報提供を積極的におこなうとともに、常に交流をはかり、精神的なバックアップ活動をおこないます。
4.広く社会に対し、血液難病や造血幹細胞移植医療に対する理解を深める活動をおこないます。
5.患者擁護の立場にたち、どんな困難にも臆せず、明るく楽しい活動を展開していきます。

夏休み特別企画 骨髄バンク支援ナイター

 8月19日(木)に東京ドームでおこなわれる、日本ハムファイターズ対千葉ロッテマリーンズの試合は、【プルデンシャル生命Presents 骨髄バンク支援ナイター】(プルデンシャル生命保険㈱が特別協賛)として開催されます。
 当日は観客数2万5千人を見込み、入場ゲート8ヶ所で骨髄バンク関連チラシ等を配布し、試合中にはバックスクリーンにあるオーロラビジョンに骨髄バンクPRの映像が30秒放映されます。また球場内に5ヶ所のプロモーションブースを設置し、ドナー登録までの流れが分かる展示パネルを掲示したり募金活動を行う予定です。
 そして試合前の始球式には著名人を招き、両チームの監督と選手に移植を受け元気になられた患者さんから花束贈呈のセレモニーがおこなわれます。両者の人選は、全国協議会が準備を進めています。
 最近のスタンドでは球団の応援旗がはためく光景を目にすることは少なくなりましたが、この日の球場内には骨髄バンクの幟旗が数多く設置され、にぎやかな光景を目にすることが出来ることでしょう。何より球場に足を運んでくださる観客の方が、一人でも多く血液難病の患者さんのことや骨髄移植に関して関心を持ってくださることを願わずにはいられません。当日の観客の中に移植を受けられて元気になられた方や、現在闘病中の患者さんや患者家族、友人がいるかもしれません。そのような方達に少しでも元気が届けられる一日であればと強く思います。 (大橋)

渋谷献血ルームで協力活動

 渋谷献血ルームで献血・骨髄バンクドナー登録推進協力活動を行いました
 設立20周年記念して献血ルームでの献血とドナー登録推進協力活動計画に沿って、日赤献血ルームで実施させていただいている協力活動の第2回を7/10渋谷SHIBU2献血ルーム(渋谷246西口246号線ビレッジビル)で行いました。
 ボランティア参加者はドナー登録推進班から5名。午前10時から午後4時までJR渋谷駅南改札口を出た歩道上で日赤の職員さんと献血・骨髄バンクドナー登録への協力をよびかけ、必要によりドナー登録の説明を待合室で行いました。
 ドナー登録者は2名。ほかに1名家族とよく考えてからやりますという人がありました。SHIBU2献血ルームではドナー登録者は1週間に1名か2名あるかないかとのことで大きな成果ですよと所長さんから励まされました。2ヶ所目ですが以前は登録者の半数を占めていた固定ルームでの登録者が減少しているのが気がかりです。 (新田)

t1008_2.jpg
炎天下の渋谷駅前で頑張りました!

東京ドナー登録会予定(8月)

8月4日(水)赤羽駅東口(北区)
8月8日(日)極真空手大会(渋谷区)
8月8日(日)池袋東口(学生サマーキャンペーン)(豊島区)
8月9日(月)足立区役所(足立区)
8月10日(火)足立区役所(足立区)
8月10日(火)日本橋プラザ(中央区)
8月11日(水)足立区役所(足立区)
8月12日(木)足立区役所(足立区)
8月18日(水)新宿区役所(新宿区)
8月18日(水)赤羽駅東口(北区)
8月22日(日)池袋駅東口(豊島区)
8月23日(月)日赤本社(港区)
8月24日(火)北区役所(北区)
8月31日(火)練馬区役所(練馬区)

山崎さん和解で財団へ職場復帰!
皆さまのご支援、ありがとうございました  山崎 裕一

 本年7月5日、東京高等裁判所の職権による和解勧告により、私を解雇した骨髄移植推進財団(正岡徹理事長、以下・財団)を提訴した裁判は、和解が成立し、解雇処分は撤回され、この8月1日より職場復帰することになりました。
 この間、骨髄バンク事業をご支援いただいている多くの皆さま、関係者の皆さまに多大なるご心配とご迷惑をおかけしたことと思います。私としては、心ならずという思いではありますが、本当に申し訳なく心からお詫び申し上げる次第です。
 私は、財団法人骨髄移植推進財団(以下、財団)の元常務理事(H氏)によるパワハラ、セクハラ疑惑を財団理事長に報告(2005年8月)したことなどを理由に、間もなく事務局総務部長を解任され、翌年06年9月末には懲戒処分として諭旨解雇されました。財団の余りに理不尽な対応にやむ負えず07年5月18日、解雇は不当であり、職員としての地位確認と損害賠償を求めて、東京地方裁判所に提訴しました。
 裁判経過と成立した和解条項について、説明します。
 昨年6月12日に言い渡された東京地方裁判所の第一審の勝訴判決は、具体的には、①私の理事長あての報告書は、根幹的には真実と認められ、財団が虚偽の報告書を提出した等を理由とする諭旨解雇は無効であり、職員としての地位確認を認め、同財団に判決日までと判決確定日までの未払い賃金・賞与などの支払いを命じ、②総務部長(当時の私の役職)が、職場内にパワハラ・セクハラ疑惑が生じたことを財団理事長に宛て報告することは、職責上の当然の行為であり、報告しないとすれば怠慢であると指摘し、③財団理事長が報告書の提出を受けながら十分な調査もせず、逆に私を突然降格左遷し、さらには無効な解雇処分にまで行ったことは、民法上の不法行為に該当するとして、財団は私に対し50万円の慰謝料を支払えと命じたのであり、財団の主張を退け、私の請求をほぼ全面的に認めたものでありました。
 今回の和解条項の骨子は、①財団は私に対する諭旨解雇を撤回する、②財団は私を本年8月1日に諭旨解雇時と同じ参事職(総務部)として復職させる、③財団は諭旨解雇から復職までの未払分の賃金・賞与相当額を全額支払う、④財団は私に対し、過去の事由についての新たな処分は行なわず、今後、本件紛争などを理由として不利益な取り扱いは一切しない、⑤財団は、本件和解にあたり、本件紛争により私に対し経済的苦境・精神的苦痛を生じさせたことに鑑み、本件紛争の解決に至るまで長期間を要したことにつき、私に対し遺憾の意を表する、⑥財団は本和解後速やかにホームページに掲載されている本件に関する一切の記事を削除し、本件が円満に解決して私が職場復帰する旨掲示する、というものです。
 今般成立した和解条項は、上記の東京地裁判決を前提としてより具体化されたものであり、弁護士などからは、今後の裁判で得られる以上の成果と思われ、評価できるとの意見をいただいています。私としても、多くの患者さんの命を救うという公的骨髄バンク事業であり、国民のご支援で更に発展させるべき事業であること。今回の裁判を早期に終了させる必要性を当初より訴えてきた経過があり、東京高裁の和解勧告については、あくまでも判決で白黒つけるべきという筋論と、和解協議にも柔軟に応じつつ、条件を煮詰めて、この事業の将来と再生に向けて、その礎石となるのであれば和解も、その解決方法の一つ、との両論を慎重に考えました。財団と裁判所から、和解で行きたいとの強い意向と、復職後の職務も一定程度、保証されることも考慮し、和解に応じたものです。
 私としては、上記の和解条項が、今後、財団によって誠実に履行されることを当然の前提として同財団に復職し、一人でも多くの患者さんを救命する公的骨髄バンク事業の発展に、心ある職員、関係者の皆さまと手を携えて、全力を挙げて努力してまいります。どうぞ、今後とも皆さまご理解、ご支援を賜りますよう心からお願い申し上げます。

心のこもったご寄付ありがとうございました。(2010.6.16〜7.15)

佐藤淳子さん 7,000円/匿名 10,000円/今村久美子さん 2,000円/犬塚秀博さん 50,000円/
清水一夫さん 7,000円/大貫洋二さん 10,000円/三瓶和義さん 7,000円/中谷哲郎・光子さん 6,000円/
名川一史さん 7,000円/二見茂男さん 8,000円/石井純夫さん 2,000円
お寄せいただいたご寄付のうち、会費未納の会員からは会費(年3,000円)を差し引いて掲載させていただきました。

◆編集者雑記◆

▼日本の伝統的組織でトラブルが相次いで発生しています。相撲協会の野球賭博汚染の問題です。相撲協会では若い弟子を鍛えるという名目での制裁が原因で死亡事故が発生し、相撲界の親方の部屋を中心とする力士の育成のあり方と相撲協会理事会の指導力が問われました。これらの問題点の解決、改善が少しも進展しないうちに、親方がからむ形で、一般には入手できない特別席入場券が反社会的グループに対して提供されて利用され、協会の良識とガバナンスが問われることになりました。
▼野球賭博は部屋の親方が自ら手を染め、現役の大関をはじめ、多くの現役力士が床山、トレーナーたちが仲介して、反社会的グループの胴元を通じて賭博と知りつつ賭けていたようです。ことの重大さに相撲協会理事会も、外部調査委員会の意見を全面的に受容して対処すると共に、名古屋場所での天皇賜杯その他の優勝杯や賞品の辞退を発表しました。またNHKがテレビ中継の中止という事態にも発展しています。
▼相撲界のことは外部からはなかなか分かりにくいことが多いのですが、今回のトラブルの経緯を見ると、基本組織の部屋の経営責任者である親方に経営者としての自覚と責任感が欠け、それが原因であるように思われます。
▼組織の運営にはさまざまな危機が発生します。組織運営責任者の責任は、組織内外の環境の動向を見極め、外部環境に危機が発生しても対応できる能力を作り、内部には緩みから不正や誤りが起きないよう組織内の教育を充実し、規律維持を図ることにあります。
▼危機発生要因の中で最も留意しなければならないのは、内部で発生する職務規律の違反の行為やモラル崩壊に起因するトラブルです。この種のトラブルが発生すると組織の存立にかかわる危機に結びつく可能性があります。
▼職務規律違反行為で金品の横領などは組織に実損を及ぼすほか、刑法上の犯罪に問われることになりますが、表面的には分からない形で、仕事を完全に果たさなかったり、こっそり商品に傷をつけたりする違反行為は内部で見落とされ、外部で判明すれば組織の対外信用は著しく損なわれることになります。
▼モラル崩壊に起因するトラブルは組織の目的との関連で大きな社会的影響がでる場合があります。特に内部運営に清潔さと公正さが期待される学校関係や公益法人等では、パワーハラスメントやセクシャルハラスメントなどが起きると、社会的評価が低下し、いろいろな弊害が生ずることになります。このようなハラスメントが表面化したとき、組織運営責任者が取る方策は徹底的にハラスメントの存在を否定するやり方が多いのです。
▼ハラスメント否定の方法の一つとして、ハラスメントを明らかにした人物を解雇したり、出版物発行者を名誉毀損で訴える方法も多く使われるようです。この種の裁判では、事実がきちんと判断されるか否かがかぎとなります。ハラスメントが起きたとき、組織運営責任者の取るべき対策はどうあるべきか。真実を覆い隠すことなく、冷静にハラスメント再発防止対策を講じることしかありません。真実を否定し、うそを塗り固めた論理は公の場でほつれ、かえって傷を深める結果を招くのではないでしょうか。(K)

About

「東京の会通信」の「第220号2010年8月1日号」のページです。発行月別に掲載しています。

先月号は第219号2010年7月1日号です。

次月号は第221号2010年9月1日号です。

他にも多くの記事があります。メインページすべての通信も見てください。

バックナンバー

Powered by
Movable Type