愛ちゃん、骨髄バンクのこと良く知ってる? 最近少し関心あって。
な、なによ。いきなりねェ。骨髄バンク? うん、少し知ってるよ。
教えてくんない?
じゃ、ちょっと説明するね。
白血病などの血液難病は知ってるよね。
このような病気は以前と違って骨髄移植という方法によって
患者さんの健康を取り戻せるようになったわけね。
骨髄移植?
骨髄移植というのは、つまり造血機能が低下した患者さんの骨髄液を
健康な人の骨髄液と入れ換えることによって、患者さんの造血機能を
正常に回復させるといった方法。これが、骨髄移植ね。
フン、フン。それで。
移植する骨髄液は誰の骨髄液でも良いかというと、そうではなくて、
白血球のタイプが患者さんと骨髄液の提供者(ドナー)との間で
一致してなくてはいけないの。
白血球のタイプ?
白血球のタイプを“HLA”と言って……
あーソレ知ってるゥ。塩酸のことでしょう。学校で習ったもんねー。
それは“HCL”ね。
あーゴメン、ゴメン。日本航空のことね。
それは“JAL”や! 勇気くん、私のこと、おちょくってんの?
わりィ、わりィ。 話、続けて。
だけど、このHLAの種類は数百〜数万種類あると言われていて、
患者さんが骨髄移植を希望してもHLAが一致するドナーがなかなか
見つからないというのが現状なわけ。

そこで多くの善意あるドナーを募ることで、1人でも多くの患者さんに
骨髄移植を実現するために生まれたのが“ 骨髄バンク ”ってわけ。
どう、分かった?
うん、良く分かった。それで、どうしたらドナーになれるの?
まず、ドナー登録する必要があるわね。
ドナー登録って、愛ちゃん、そ、それ、痛いんか?
どうして?
だって、愛ちゃん。骨髄液を抜くんやろ。痛いに決まってるやん。
違う、違う。勇気くん、それは全くの誤解。
ドナー登録は、腕からの、たった約10ccの採血ですむのよ。
あーそうなんだ。じゃ、骨髄液は、いつ採取するの?
ドナー登録をして、勇気くんのHLAが患者さんと適合した場合に、
骨髄バンクからドナー候補者として連絡があるの。
実際の骨髄液の採取は、それからね。
じゃ、そ、そのときが、そのときが、い、痛いんだーー。痛いんだー。
ちょっと勇気くん。いい加減にしてよ。
骨髄液の採取は、麻酔科医等による厳重な安全管理下、
全身麻酔をしてからやるので、ぜんぜん痛みは感じないし、安全なの。
あー、そうか、そうか、……ホッ。
骨髄バンクのドナー登録に関しては、かなりの誤解や偏見があります。
今、日本骨髄バンクには14万人のドナー登録がありますが、まだまだ
足りません。

誤解や偏見をなくして1人でも多くの方にドナー登録して頂けるよう、
このような情報を皆さんにお伝えし続けています。

いま、白血病などの血液難病で苦しんでいる患者さんを救えるのは、
あなたかもしれません。
あなた“ だけ ”かもしれません。

愛と勇気で救える生命があります。
あなたを待っている人がいます。


    骨髄バンクのドナー登録にご協力ください。