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2010 有明宣言

特定非営利活動法人 全国骨髄バンク推進連絡協議会



設立20周年記念大会宣言

1990年6月全国各地で骨髄バンクの設立を求める運動を行っていた13団体が集結して、全国骨髄バンク推進連絡協議会が設立されました。

患者さんに元気になって欲しいという思いで、骨髄バンクの早期実現を目指していた活動が実を結び、1991年12月に公的骨髄バンクである日本骨髄バンクが発足、1993年1月には日本骨髄バンクを通じた初の移植が行われました。

社会の理解が広まり、ドナー登録者が増えるに伴い、患者さんの移植の機会も増え今では年間の移植件数が1,000例を超えています。

2008年12月には骨髄バンクを介した移植件数が10,000例を突破しました。

私たちは患者さんやドナーさんを支援するボランティアとして、多くの方々の理解と応援をいただきながら、今日まで20年間、骨髄バンクの実現と充実、骨髄移植を取り巻く環境の整備をはじめとする、支援活動に取り組んできました。

しかしながら、骨髄バンクに生きる望みを託す患者さんが全て移植を受けられるわけではありません。

実に多くの患者さんが今なお移植の機会さえ得られないという悲しい現実があります。

設立20周年という節目を迎えるにあたり、「いのちの種」を分けてくださったすべての方に感謝し、骨髄バンクの原点である、「一人でも多くの患者さんの命を救いたい」という思いを改めて心に刻みます。

「新しい時代へ いま有明から」~~思いをつなぐ いのちをつなぐ~~

いま、この瞬間も病と闘っているすべての患者さんが笑顔を取り戻す日を願って、この"有明"の地で、わたしたちは明日への希望と決意を込めて宣言します。

〔2010 有明宣言〕

  1. 私たちは、すべての患者さんが適切な時期に適切な治療を選択して、元気に社会復帰を果たせるように、患者支援活動、広報活動、要望活動に努めます。
  2. 私たちは、骨髄移植やさい帯血移植がより効率的・効果的に実施されるべく、両バンクを一元化した「造血細胞バンク」が日本赤十字社の事業として再構築されるよう働きかけ、その実現に努めます。
  3. 私たちは、ドナーの安全に常に関心を持ち、ドナーがより安心して提供できる社会環境の実現に努めます。
  4. 私たちは、全国の仲間や関係機関との連携を強化しながら、自らの自発的な「思い」を大切に「いのち」をつなぐ自立したボランティア活動を続けていきます。

2010年6月5日 設立20周年記念大会参加者一同